研究課題/領域番号 |
19K16489
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
徳留 健太郎 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (80805002)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Gaucher病 / リソソーム / イオン / 塩化物イオン / pH / gaucher病 / パーキンソン症状 / パーキンソン病 |
研究開始時の研究の概要 |
Gaucher病の原因であるβ-glucocerebrosidaseの活性低下とパーキンソン病との関連性が注目されてきた。しかし、前者によるリソソーム内腔のイオン動態異常とパーキンソン病様症状の発症および進行過程を結びつける知見は存在しない。本研究は、Gaucher病で観察されるパーキンソン病様症状とリソソーム内腔のイオン動態の連関を明らかにすることを目的としている。本研究では、パーキンソン病様症状の発症および進行とリソソーム内腔のイオン環境との連関を明らかとし、リソソーム内腔のイオン環境を調節する因子が神経型Gaucher病の新たな治療ターゲットとなりうることを示す。
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研究成果の概要 |
pHおよび塩化物イオン濃度変化を捉えることのできる既存の蛍光蛋白質の改良とその神経型Gaucher病の病態解明を目的とし、申請者は改良された蛍光蛋白質が従来のものと比較した際に、pHの低下および塩化物イオンの存在下で蛍光の緩やかな低下を示すことを見出した。また、神経芽細胞に蛍光蛋白質を導入した際に、従来のものと比較し、改良した蛍光蛋白質は両イオン動態の変化に対して濃度依存的でかつ広範囲における蛍光強度の変化を捉えることにも成功した。さらに、本病態モデル細胞では、リソソーム内腔のpH上昇と塩化物イオンの上昇を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蛍光蛋白質の多くはpH6以下の環境では消光することが報告されており、リソソームのような酸性環境下でのpHおよび塩化物イオンの変動を捉えることは困難であるとされていた。そのため、本研究で改良した蛍光蛋白質は上記の環境におけるイオン動態を捉えることが可能となり、さらに、神経型Gaucher病のような難治性のリソソーム関連疾患のイオン動態を捉えることのできる有力なツールとなりうることを期待している。加えて、本病態の新たな治療ターゲットとして上記のイオン動態を司るイオン輸送体を上げることが可能となるため、本病態の新たな治療薬開発にもつなげることができる。
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