研究課題/領域番号 |
19K16507
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
山崎 由衣 近畿大学, 医学部, 助教 (50761970)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 血管新生 / エンドサイトーシス / AGEs / がん / DAMPs / HMGB1 / HRG |
研究開始時の研究の概要 |
がん病態では、血管が過剰に新生することで、がんの増大を促進することが知られている。そのため、がんにおける血管新生機序の解明や、新規血管新生抑制薬の開発が重要とされている。本研究では、血管新生とかかわりが深いことが報告されているHMGB1およびHRGといった内因性の免疫応答調節因子に着目しており、これらがマクロファージを介してがんにおける血管新生促進に関与していると仮説した。そこで、マウス由来マクロファージ様細胞株やマウス由来内皮細胞株などを用いて、HMGB1およびHRGによる血管新生促進機序の解明および、抗HMGB1抗体、HRGの新規血管新生抑制薬としての可能性の検討を行う。
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研究実績の概要 |
がんなどの疾患において、異常な血管新生が病態の悪化に繋がることから、本研究課題では“血管新生阻害薬の創薬の基礎的検討”を目的として研究を行った。我々は、内因性の免疫調節因子である damaged assosiated molecular patterns (DAMPs) に着目しており、これはがんの進展および血管新生と関連することが知られている。DAMPs の中でも、糖尿病や加齢によって増加し、あらゆる疾患との関連が報告されている advanced glycation end products (AGEs) に焦点を当てて検討を行い、以下の結果を得た。 in vitro 実験系において、AGEsの血管新生促進効果が示された。また、これらAGEsは血管内皮細胞にエンドサイトーシスを介して細胞内へ取り込まれており、このエンドサイトーシスには、スカベンジャー受容体であるCD163、CD36、LOX-1が関与することが示唆された。興味深いことに、エンドサイトーシス阻害剤またはCD163、CD36、LOX-1中和抗体カクテルの処置によって血管新生が抑制されたことから、AGEsが内皮細胞にエンドサイトーシスによって取り込まれることで血管新生を促進していることが明らかとなった。さらに、AGEsによる異常な血管新生を阻害する食物由来成分を見出した。 以上、AGEs による血管新生促進機序の一部を明らかとし、異常な血管新生を抑制することが可能な阻害剤も見出した。このことから、我々の“血管新生阻害薬の創薬の基礎的検討”という目的は果たされたと考えられる。特に、食物由来成分を血管新生阻害薬の候補分子として見出したことは非常に有意義であり、今後の創薬研究に大きく寄与すると考えられる。本研究成果は現在、論文投稿準備中である。
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