研究課題/領域番号 |
19K16519
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
櫻井 千恵 鳥取大学, 医学部, 助教 (10589724)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | メンブレントラフィック / SNAREタンパク / ファゴサイトーシス / ファゴソーム / リン酸化 / 受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
人体は、自身の細胞や組織以外の異物を排除し、生体に危害を加えるものから防御する免疫機能を有している。この生体防御においては、食細胞が活躍する。食細胞は体内に侵入した異物を貪食し、殺菌・分解して処理する。この一連の反応をファゴサイトーシスといい、遂行には膜融合が必須である。この分子機構には不明な点が多いが、これまでに申請者は、SNAP-23がこの過程の膜融合に機能することを報告した。 体内に侵入した異物は受容体により認識されるが、受容体とSNAP-23との相関はわかっていない。そこで本研究では異物応答について、SNAP-23のリン酸化に着目し受容体依存的なファゴサイトーシスの分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
生体内に侵入した病原微生物などの異物は、マクロファージなどの食細胞により処理される。この一連の反応をファゴサイトーシスという。この過程はSNAREタンパクによる膜融合が繰り返し起こることで進行する。 SNAREタンパクであるSNAP23はファゴサイトーシスに機能することが知られている。生体内に侵入した異物は食細胞表面に発現している異物特異的な受容体により認識されるが、受容体とSNAP23との関係性はわかっていない。本研究では、SNAP23 Ser95のリン酸化状態が各種の異物に応じて異なる機能(促進もしくは抑制)を発揮することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は、ファゴサイトーシスにおける異物処理の優位性に関する新たな膜融合経路を示唆するものである。ファゴサイトーシスの異常は感染症や自己免疫疾患につながることから治療薬開発の標的として注目されているにもかかわらず、その分子機構はよくわかっていない。本研究はファゴサイトーシス機能を制御する分子標的薬開発のための新たなアプローチを提示する。
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