研究課題/領域番号 |
19K16521
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
細羽 康介 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 助教 (20781264)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | エピゲノム編集 / CDH1遺伝子 / 固形癌 / 浸潤・転移抑制 / ガン細胞 / in vitro試験 / 固形癌誘発 / ゲノム編集 / がん細胞 / 疾患モデルマウス |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノム編集ツールの一つであるCRISPR/Cas9システムの登場により遺伝子改変は従来よりも容易になった。近年Cas9のヌクレアーゼ活性を欠失させた変異体(dCas9)を用いたエピゲノム編集技術が注目されている。この技術を用いることでDNA切断を伴わず、標的遺伝子の転写レベルやDNAのメチル化、アセチル化といった修飾状態を制御することが出来る。本研究では固形癌で発現が低下することが知られているE-カドヘリン (CDH1)遺伝子の発現量をエピゲノム編集法により調節し、個体レベルで癌の浸潤及び転移における効果を検証する。得られる成果は基礎生物分野だけでなく医療への応用にも繋がる。
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研究成果の概要 |
創傷治癒アッセイの結果から、TREEシステムを導入した癌細胞は遊走能の低下が認められた。さらに細胞浸潤アッセイを行ったところ、TREEシステムを導入した細胞ではポアを通過した細胞の割合が低下していた。これらのことからTREEシステムの導入によるCDH1遺伝子の発現上昇により癌細胞の浸潤能及び転移能が抑制されたことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりエピゲノム編集法の固形癌由来細胞株における効果を実証出来た。所属研究室で開発された新規エピゲノム編集ツールを用いてCDH1遺伝子の発現量をコントロールすることで癌細胞の浸潤能及び転移能が抑制出来ることが示唆された。本研究で得られた成果は基礎生物学的な領域だけでなく、今後の抗癌剤開発などを含む癌治療戦略に新たな知見を与える可能性がある。
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