配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究成果の概要 |
ライソゾーム病の1つであるファブリー病を模倣したiPS細胞由来心筋細胞において, ライソゾームの酸性化能が低下していた. このような現象から, ライソゾーム膜に局在するプロトンポンプである液胞型プロトンATPase (V-ATPase) という分子に着目した. V-ATPase の機能阻害によって, 心機能の低下や酸性プロテアーゼであるカテプシンの活性が低下していた. 本研究は, ライソゾーム病の包括的な治療法の開発を目指していることから, これらの分子を活性化する化合物の探索を行い, これまでにいくつかの候補化合物を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ライソゾーム病は, 国の特定疾患に指定されており, 現時点で主な治療法は, それぞれの原因遺伝子に対応した酵素を外から補充する治療 (酵素補充療法) となっている. しかし, 酵素補充療法は治療が継続的であり, なお且つ薬剤が高額なため, 患者の経済的負担が大きく, さらに約60種類にも及ぶライソゾーム病の中で, 各疾患に特異的に対応した酵素を補充する対症療法という位置づけにある. このような現状を受け, 本研究では, ライソゾーム病を根本的に治療する可能性を秘めた包括的制御分子として, V-ATPase, カテプシンに焦点を当て, そこを標的とした安価で効果的な治療法開発の足掛かりを築いた.
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