研究課題/領域番号 |
19K16561
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
青山 智志 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (50737781)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アミロイド / プロテオミクス / FFPE / アミロイドーシス / IMS / イメージング質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、イメージング質量分析(IMS)技術を基盤とした、アミロイドーシスで異常蓄積する原因蛋白質の同定法、アミロイドーシス病型診断法の確立を目指す。そのために、アミロイドーシスのホルマリン固定パラフィン包埋(formalin fixed paraffin embedded; FFPE)組織を用い、LC-MS/MSによる比較プロテオミクスとIMSを行ない、アミロイドーシスの病型ごとに、得られたペプチドのマススペクトルをデータベース化する。最終的に、IMSデータのパターン分類のみによるアミロイドーシス病型診断システムを構築する。
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研究成果の概要 |
FFPE組織を用いたイメージング質量分析(IMS)でアミロイドーシス原因タンパク質の同定を目指した。まず、心臓を用い、アミロイドーシス症例、対象症例で、比較プロテオーム解析を実施した。全部で2324個のタンパク質が同定された。アミロイドーシス症例で有意に増加していた678種類のタンパク質を用いた多変量解析では、アミロイドーシス症例と対照症例は明瞭に群分けされることが確認された。更に、アミロイド症例にユニークな発現を示す12種類のタンパク質について、Tissue Microarrayスライドを作成し、特異的なMSスペクトルをターゲットしたIMSを行ったところ、有望なピークを同定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、近年増加傾向にあり、新規治療薬が登場しているアミロイドーシス患者の早期診断、適切な治療法選択に大いに寄与し、有望かつ有効な治療戦略創出のための重要な知見となりうる。本研究により得られる知見の蓄積と発信は、IMSによる in situ proteome analysis とでも言うべき、全く新しい次元の病態理解、診断技術開発への嚆矢となる。また、研究を進める中で、原因物質不明のアミロイドーシス症例をプロテオーム解析することで、最近になり報告された全身性APOA4アミロイドーシスであることが判明し、論文として報告している。アミロイドーシスにおけるプロテオーム解析の有用性が示唆された。
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