研究課題/領域番号 |
19K16563
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
加藤 生真 横浜市立大学, 医学部, 助教 (80644939)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高分化型脂肪肉腫 / 組織像 / 遺伝子発現 / 病理組織亜型 / RNA発現 / タンパク発現 / 免疫染色 / 線維化 / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
高分化型脂肪肉腫は代表的な脂肪性腫瘍で、MDM2遺伝子増幅がドライバー的遺伝子異常として明らかになっているものの、多彩な組織像をとるメカニズムに関しては十分に解明されていない。代表的な3つの組織亜型(脂肪腫様亜型・硬化性亜型・炎症性亜型)ごとのMDM2遺伝子増幅・タンパク過剰発現の割合、網羅的遺伝子解析による遺伝子発現の違いを統合的に解析することで、多彩な組織像をとるメカニズムの一端が解明されることが期待できる。
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研究成果の概要 |
高分化型脂肪肉腫はMDM2遺伝子増幅という共通した特徴を有する一方で、脂肪腫様・硬化型・炎症性という主に3つの組織亜型が不均一に混在する組織像を示す。MDM2増幅に加えてそれらの組織亜型の形成に関与する分子メカニズムが存在すると考えられることから、網羅的RNA発現データの比較を亜型間で行い、特徴となる分子を探索した。本研究では、脂肪腫亜型と硬化性亜型を有する6症例の網羅的発現データから、線維化に関与する分子の探索に特に注力した。結果として、硬化性亜型において高発現するRNAが9個見出され、そのいくつかはタンパク発現の検討が可能であった。しかし多数例の検討で、亜型に対する特異性は見出せなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
比較的均一な遺伝子異常を有するとされる軟部腫瘍において、組織学的不均一性を説明する分子機構の解明を試みたことは、より複雑な遺伝子異常を有する癌腫における組織学的不均一性の解析にも寄与すると考えられた。また、一般的な施設で保管されている、ホルマリン固定パラフィン包埋材料からも一定の質の網羅的RNA発現データを得られたことは、今後に類似の手法で解析を試みる際の足掛かりとなった。
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