研究課題/領域番号 |
19K16574
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 公益財団法人放射線影響研究所 |
研究代表者 |
吉田 稚明 公益財団法人放射線影響研究所, 広島臨床研究部, 副主任研究員 (20832926)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 白血病 / 造血器腫瘍 / 放射線被曝 / 病理標本 / 分子病理学 / 慢性骨髄性白血病 / 多発性骨髄腫 / ゲノム異常 / 放射線被ばく / 急性骨髄性白血病 / 急性リンパ芽球性白血病 / ddPCR / 放射線起因性 / 被ばく |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では被爆後早期に発症した白血病を再評価し、そのゲノム異常を解明することを目標とする。まず、被爆後早期に発症した白血病の病理像を現行の組織型分類に沿い診断する。この解析により、どのタイプの白血病が放射線により発症しやすいか明らかとなる可能性がある。そして、それら症例の有するゲノム異常を解析することで、放射線に起因する白血病の発症機構が解明できる。この結果は後の放射線防護医療へと応用可能である。
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研究成果の概要 |
放射線被曝による白血病発症は広く認識されているが、その分子学的な発症機構は十分解明されていない。本研究では、原爆被爆者における白血病発症リスクが最も高かった時期である1980年以前の白血病症例に着目した。そして、1980年以前より保存されている病理標本から抽出したDNA/RNAを用いて、分子病理学的解析方法を確立した。また、更に詳しくそれら白血病症例の特徴をみるために、ハイスループットシーケンスを用いたゲノム解析を実施中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで放射線被曝と白血病発症の関係は主に疫学的研究によって評価されてきた。今回の研究では、放射線被曝の影響が強くみられるサンプルを用いて分子病理学的解析が実施可能であることが明らかとなった。この方法を用いて白血病症例の分子病理学的特徴を詳細に評価することで、放射線被曝によりどのようにして白血病が発症するのかについて解明できる可能性がある。そしてその解明は、今後医療放射線被曝などにおいて白血病予防や早期診断・治療などへの応用につながりうる。
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