研究課題/領域番号 |
19K16583
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター (2022) 山梨大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
大舘 徹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, がん専門修練医 (20813249)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 甲状腺 / 未分化癌 / 乳頭癌 / 未分化癌転化 / BRAF / TERT / 病理学 / 人体病理 / 低分化癌 / TERTプロモーター / hobnail |
研究開始時の研究の概要 |
甲状腺未分化癌は比較的稀ではあるが極めて予後不良な癌であり、甲状腺癌死の14~39%を占めるとされる。一方で、甲状腺乳頭癌や濾胞癌などの高分化癌は高頻度かつ予後良好な癌である。甲状腺未分化癌は先行する乳頭癌や濾胞癌から生じることが知られている(未分化癌転化)。本研究ではリンパ節転移再発を繰り返し最終的に未分化癌へと転化した症例とリンパ節転移を繰り返すが未分化癌転化を来さなかった症例を集積しそれらの間の臨床病理学的および分子遺伝学的差異を比較検討することにより未分化癌転化の鍵となる遺伝子異常、臨床病理学的特徴を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では長い期間にわたってリンパ節再発を繰り返す甲状腺乳頭癌の中で最終的に未分化癌へと転化した症例に注目し、一連の経過における組織像や遺伝子異常の変化について解析を行なった。その結果、未分化癌発生においてTERTプロモーター遺伝子変異が重要な点、それらが比較的早期の段階で獲得されていること、さらに再発乳頭癌において未分化癌転化を生じる場合、未分化癌転化に先行して低分化な組織像を呈することが多いことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
甲状腺乳頭癌は予後の良い癌である一方で未分化癌は生存期間中央値がせいぜい9ヶ月程度とされる非常に予後の悪い癌である。本研究では乳頭癌再発を繰り返す患者において未分化癌転化を起こしやすい患者群を明らかにすることによって、これらハイリスクグループに属する患者群を抽出し、より厳重なフォローアップを行うなどの日常臨床への対応方法に関する根拠を与えた。
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