研究課題/領域番号 |
19K16586
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 愛媛県立医療技術大学 (2021) 岡山大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
祇園 由佳 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (50832979)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リンパ増殖性疾患 / 悪性リンパ腫 / PD-L1 / メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患 / MTX / 関節リウマチ / メトトレキサート / 自己免疫性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
関節リウマチなどの自己免疫性疾患に対してMTX治療中に発生するMTX関連リンパ増殖性疾患(MTX-LPD)が,近年注目されている。本研究では,MTX治療前後において,フローサイトメトリー法を用いて末梢血液中のリンパ球サブセットの変動を解析し,さらにMTX-LPD病変部位における免疫細胞を免疫組織化学染色にて比較検討する。これにより,MTX-LPD発症のリスク因子や予後因子の解明に繋がると考えている。 MTX-LPDは海外よりも国内からの報告が多く,発症要因や,予後因子・治療の新規発見が望まれている。本研究により,リスク因子が同定できれば,患者の治療選択や予後の推測に寄与できると考える。
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研究成果の概要 |
本研究計画は3年計画で「MTX投与前後の末梢血液中のリンパ球サブセット変動」と「MTX-LPDにおけるPD-L1発現」の二つの研究テーマを取り組んだ。 「MTX投与前後の末梢血液中のリンパ球サブセット変動」については、現在も引き続き症例収集とデータ解析を行っており、学術論文の発表には至っていないが、第61回日本リンパ網内系学会総会にて発表を行った。 「MTX-LPDにおけるPD-L1発現」については、CHL-type MTX-LPDがMTX休薬後も自然消褪しにくい原因として、腫瘍細胞のPD-L1発現が関与している可能性を明らかにし、Cancer medicineにて論文発表に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MTX-LPDはDLBCL-typeとCHL-type、いずれかの組織像を示す症例が大部分を占める。約3割の患者ではMTX休薬のみで自然消褪することが知られているが、CHL-typeでは自然消褪せず、増悪・再燃を来す症例が多い。その原因として、我々はCHL-type MTX-LPDの腫瘍細胞PD-L1が関与していることを報告した。PD-L1が強発現している症例では、MTX休薬後も増悪・再燃を来しやすいことが示唆され、より慎重なフォローアップが必要であることを報告した。 この報告は、CHL-type MTX-LPD診断時の一助となり得るかもしれない。
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