研究課題/領域番号 |
19K16592
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高林 馨 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60573342)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 潰瘍性大腸炎関連腫瘍 / 潰瘍性大腸炎 / 拡大内視鏡 / 超拡大内視鏡 / colitic cancer / Endoscytoscopy / 粘膜治癒 |
研究開始時の研究の概要 |
潰瘍性大腸炎の治療の指標となる粘膜治癒の定義はいまだ定かではない。また、潰瘍性大腸炎関連癌は通常の大腸癌と異なり通常内視鏡での診断が非常に困難である。超拡大内視鏡はリアルタイムで消化管粘膜を細胞レベルで観察可能な内視鏡である。今回、潰瘍性大腸炎患者を対象に超拡大内視鏡を行うと同時に観察部位の生検組織検体を採取し、病理組織学的所見と超拡大内視鏡所見とを対比させることでその整合性を証明し、①粘膜治癒の定義を細胞レベルで確立する、②通常内視鏡や拡大内視鏡では困難であった潰瘍性大腸炎関連癌の質的内視鏡診断を確立させることを目標とする。
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研究成果の概要 |
潰瘍性大腸炎関連腫瘍(ulcerative colitis associated neoplasia;UCAN)は様々な形態を呈するためその診断は困難とされていた。今回、特に診断が困難とされる平坦型UCANの内視鏡的特徴を明らかにするために検討を行った。UCANと診断された患者のうち、拡大内視鏡観察が施行された平坦型UCANを有する症例を対象に内視鏡所見の特徴を抽出し、2019年度からその特徴を有する粘膜面に対して更に詳細な拡大内視鏡観察を行った。また生検や内視鏡治療後の検体、手術検体による病理組織学的な対比も行い最終的に拡大内視鏡による平坦型UCANの内視鏡的形態学的特徴を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
潰瘍性大腸炎関連腫瘍は病勢の予後を左右する非常に重要な偶発症であり、その発症のriskは30年で6-8%と報告されており、潰瘍性大腸炎の罹病期間にそって増加することが報告されている。このため、その早期診断および早期治療は非常に重要であるが、潰瘍性大腸炎関連腫瘍は様々な形態を呈するため、これまではその内視鏡診断は困難とされていた。今回、このうち特に診断が困難とされる平坦型潰瘍性大腸炎関連腫瘍の内視鏡的特徴を拡大内視鏡を用いることで明らかにした。今回の成果により潰瘍性大腸炎の拾い上げが容易になることが予想され、それにより潰瘍性大腸炎患者全体の生命予後改善につながることが期待される。
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