研究課題/領域番号 |
19K16593
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
金山 和樹 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (20605943)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | HER2 / 腫瘍内不均一性 / 早期胃癌 / トラスツズマブ / 治療抵抗性 / Genetic heterogeneity / Heterogeneity |
研究開始時の研究の概要 |
HER2不均一性を示す早期胃癌のHER2陽性腫瘍部位とHER2陰性腫瘍部位の癌関連遺伝子変異について網羅的に解析を行い、両腫瘍部位に共通、非共通する遺伝子変異を検出する。網羅解析によって検出されたHER2遺伝子増幅と共存する遺伝子変異をHER2陽性胃癌細胞株に導入し、トラスツズマブの効果に対する影響を検証する。
|
研究成果の概要 |
HER2不均一性胃癌では、早期の段階でHER2遺伝子増幅以外のドライバー変異や治療抵抗性変異を有するサブクローンが生じ、HER2非依存性経路の形成ならびにトラスツズマブ治療抵抗性が獲得されると推察する。本研究では、これらに関わるサブクローンの存在を明らかにすることを目的に、HER2不均一性早期胃癌の癌関連遺伝子について網羅的変異解析を行った。網羅的変異解析の結果より、HER2不均一性早期胃癌からPIK3CAなどの機能獲得型変異が検出された。このことより、HER2不均一性胃癌では早期の段階でHER2遺伝子増幅以外のドライバー変異を有するサブクローンが出現することが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トラスツズマブ療法はHER2陽性胃癌の重要な治療選択の一つであるが、HER2不均一性胃癌では治療抵抗性を示すことから、多くの患者が治療の恩恵を受けるためにもトラスツズマブ治療抵抗性を引き起こす分子メカニズムの解明が重要となる。本研究成果において腫瘍内のゲノム進化の一部が解明され、HER2不均一性胃癌では癌の早期段階でHER2遺伝子増幅と併存するドライバー変異や腫瘍全体で共通するドライバー変異の存在が明らかとなった。これにより、HER2非依存性経路を同時に遮断する治療法やドライバー変異を標的とした新規治療法の開発に繋がる可能性があることを示した。
|