• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

幹細胞を起点とした顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K16611
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49030:実験病理学関連
研究機関京都大学

研究代表者

佐々木 充 (本田充)  京都大学, iPS細胞研究所, 特別研究員(CPD) (60836865)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー / 患者由来人工多能性幹細胞 / 病態モデル / 幹細胞
研究開始時の研究の概要

本研究は、患者由来iPS細胞と遺伝子工学を技術的な根幹として、根本的治療法のない顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)の病態解明と分子標的の探索を目的とする。特に、FSHD由来の様々な時期の骨格筋細胞について、その表現型の有無に着目して、病態の本質を反映する表現型を構築し、その分子機構を同定する。その分子機構に対する薬剤等による介入で治療効果があることを、表現型を指標に実証する。

研究実績の概要

本研究は、根本的治療法のない顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)について、幹細胞技術を起点として治療法提案を目指した。FSHDはDUX4遺伝子の異常発現に起因する遺伝性疾患であることは分かっている。しかし、未だ遺伝的背景から筋委縮へ至る病態メカニズムは分かっていない。特に、DUX4の遺伝子発現そのものは胎児期からすでに確認されるのに対し、実際には生後10代頃まで発症しないという、遺伝子発現と臨床像の間に大きなタイミングのずれがある。そこで本研究では、骨格筋細胞の時期特異性に着目しながら、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)を活用して、患者の臨床的特徴に直結する表現型を見出し、その分子病態を検証し、FSHD治療の分子標的を求める。まず、様々な時期に相当する筋細胞へのiPS細胞の分化誘導と、遺伝子工学を技術基盤として、病態モデルの基礎となる新たな骨格筋細胞のモデル系構築を進めた。初年度は、iPS細胞から誘導される骨格筋細胞をいくつかの方法で作成し、その筋細胞において、成熟化の程度の指標となる遺伝子発現を調べることで目的の筋細胞が得られるかを調べた。試した分化誘導法のうちの一つで、出生後の時期に相当する遺伝子マーカーの発現が確認された。従来の分化誘導法では、胚性期か胎児期に相当する筋細胞が得られていたことから、本結果ではより発生上より進んだ段階の筋細胞が得られたことを意味する。また、FSHD患者由来iPS細胞から骨格筋幹細胞のマーカー遺伝子レポーター株を作製した。この株においても上記の分化誘導法が適用できることが確認できた。ただし、この方法は最終目標のための実験に必要な細胞を確保するにあたり相当の実験動物が必要となることがネックとなり、計画書に記載の、実験動物を用いない代替案を検討し進めた。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Nanopore direct RNA sequencing detects DUX4-activated repeats and isoforms in human muscle cells2021

    • 著者名/発表者名
      Mitsuhashi Satomi、Nakagawa So、Sasaki-Honda Mitsuru、Sakurai Hidetoshi、Frith Martin C、Mitsuhashi Hiroaki
    • 雑誌名

      Human Molecular Genetics

      巻: in press 号: 7 ページ: 552-563

    • DOI

      10.1093/hmg/ddab063

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Generation of a transgene-free iPSC line and genetically modified line from a facioscapulohumeral muscular dystrophy type 2 (FSHD2) patient with SMCHD1 p.Lys607Ter mutation2020

    • 著者名/発表者名
      Sasaki-Honda Mitsuru、Kagita Akihiro、Jonouchi Tatsuya、Araki Toshiyuki、Hotta Akitsu、Sakurai Hidetoshi
    • 雑誌名

      Stem Cell Research

      巻: 47 ページ: 101884-101884

    • DOI

      10.1016/j.scr.2020.101884

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Establishment of gene-corrected iPSC clones derived from FSHD2 patients with different mutations2020

    • 著者名/発表者名
      Mitsuru Sasaki-Honda
    • 学会等名
      FSHD Society’s annual FSHD International Research Congress
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Unveiled transcriptional role of oxidative stress in a muscular dystrophy using a patient-derived iPSC model2020

    • 著者名/発表者名
      Mitsuru Sasaki-Honda
    • 学会等名
      SFRR-INDIA-2020
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi