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新たな皮膚真菌症~昆虫病原糸状菌がどうしてヒトに危害を与えたのか?

研究課題

研究課題/領域番号 19K16634
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49050:細菌学関連
研究機関千葉大学

研究代表者

伴 さやか  千葉大学, 真菌医学研究センター, 助教 (90834664)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード皮膚糸状菌 / 昆虫病原性糸状菌 / 分類 / リスク評価 / Cordycipitaceae / Lecanicillium / Parengyodontium album / dermatophytes / entomopathogenic fungi / selective medium / phylogenetic analysis / Entomopathogenic fungi / Medical mycology / Parengyodontium / Taxonomy
研究開始時の研究の概要

新種と思しきヒトの皮疹から分離された無色糸状菌が、ヒトの病原菌 Parengyodontium album と、主要な昆虫病原性糸状菌の仲間で、子嚢菌のノムシタケ科であると簡易同定された。環境には多く生息している昆虫病原性糸状菌は、これまではヒトの病原菌として考えられなかったが、実際の症例を経験したことによりヒトへの感染源として深く検討すべきであると考えた。
本研究では、この新感染症が将来の超高齢社会及び都市型住宅環境において、どの程度人体にリスクを引き起こすかを調査することを目的とし、分類学的研究、疫学的研究および感染メカニズムの特定へ向けた菌の動態調査を行う。

研究成果の概要

皮膚炎症部位からLecanicillium coprophilum が分離された。本種と近縁であるParengyodontium albumは皮膚感染症、角膜炎、心内膜炎を起こすこと、また昆虫病原性糸状菌の関連属であるため、本菌種の病原性リスクを調査した。室内空気中から検出されず、培地上ではプロテナーゼ産生能がわずかに認められたが、関連酵素の活性は検出限界以下であった。また35℃で生育できないため、本菌が直接皮膚に感染する能力はないと結論づけた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ヒトの皮膚の炎症部位から昆虫病原菌の仲間の真菌が分離された。そこで本菌がヒトへ感染することが可能か検証した。屋内環境中の浮遊量は検出されず、タンパク質分解酵素も産生しないか微量であった。抗真菌剤は効果が薄かったが、生育適正温度が体温の35℃以下でしかなかったため、ヒトへ加害することは極端に稀であると結論づけた。リスク評価では病原性が全くゼロであることを示すのは難しいが、本菌群は病原菌と呼べる要素は何一つないと言える。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 昆虫病原性糸状菌による皮膚の症例と原因菌の同定2019

    • 著者名/発表者名
      伴 さやか、高橋 容子、矢口 貴志、鎗田 響子、亀井 克彦
    • 学会等名
      第63回日本医真菌学会総会・学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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