研究課題/領域番号 |
19K16635
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川田 健太郎 東京大学, アイソトープ総合センター, 特任助教 (50825007)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 遺伝子制御ネットワーク / 代謝標識 / 転写制御 / RNA分解制御 / RNAダイナミクス / サルモネラ菌 / 情報量 / 遺伝子発現制御ネットワーク / 薬剤耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
サルモネラ菌感染症の対策は、本邦における公衆衛生上の大きな課題である。サルモネラ菌は抗菌薬の投与に応答して、自ら非増殖状態に移行することで抗菌薬に対する耐性を高めることが知られており、有効な薬物治療法はいまだ確立されていない。本研究では、増殖状態および非増殖状態サルモネラ菌を含む細胞における遺伝子制御ネットワークを比較し、サルモネラ菌の抗菌薬負荷に応答した非増殖状態への移行メカニズムを明らかにする。さらに非増殖状態サルモネラ菌を含む細胞に特異的なネットワークのハブ分子に対する阻害薬を抗菌薬と併用することで効果的な薬剤併用療法を設計する。
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研究成果の概要 |
サルモネラ菌は抗菌薬投与に応答し、非増殖状態に移行することで抗菌薬耐性を高めることが知られている。本研究では、薬物に応答した遺伝子制御ネットワークに着目し、サルモネラ菌の抗菌薬負荷に応答した非増殖状態への移行メカニズムを明らかにすることを目的とした。遺伝子制御ネットワーク同定の一環として、特定の環境下に置かれた細胞内RNAの転写と分解を同時かつ網羅的に計測する手法を開発している。また同時に、細胞内RNAの安定性を制御する機能性RNA配列を探索する手法を開発している。これらの本研究成果は、既に論文として掲載済みである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、サルモネラ菌の薬剤耐性移行メカニズムを遺伝子制御ネットワークの観点から解明するものである。またその過程として、(1) 細胞内RNAのダイナミクスを網羅的に解明するDyrec-seq、(2) 細胞内RNAの安定性を人為的に制御する配列を探索するFate-seqを開発した。これらの研究成果は、感染症の予防や対策における意義を有するのはもちろんであるが、同時に他の細胞の状態変化原理の解明・制御に対しても重要な視点を与えるものである。
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