研究課題/領域番号 |
19K16667
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉田 征彦 (杉田征彦) 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 特定助教 (00734469)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / 微細構造 / 電子顕微鏡 / クライオ電子顕微鏡法 / クライオ電子顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
インフルエンザウイルスのリボ核タンパク質複合体は、ウイルスゲノムRNAの転写・複製の最小機能単位であり、ウイルス増殖において中心的な役割を担う。ウイルス増殖機構の理解には、この複合体の詳細な構造を明らかにすることが重要であるが、いまだ不明である。本研究では、リボ核タンパク質複合体の構造を解析し、その形成機構と機能の構造基盤を明らかにすることを目的とする。本研究により、ウイルス増殖機構の解明、新規インフルエンザ薬の開発に繋がることが期待できる。
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研究成果の概要 |
インフルエンザウイルスのリボ核タンパク質複合体(RNP)は、ウイルスゲノムRNAの転写・複製の最小機能単位であり、ウイルス増殖において中心的な役割を担う。ウイルス増殖機構の理解や抗ウイルス薬の開発には、RNPの詳細な構造を明らかにすることが重要であるが、いまだ不明である。本研究では、クライオ電子顕微鏡像法を用いてRNPの形成および機能の構造学的な解明を目的とした。電子線トモグラフィー法およびボルタ位相板を用いたクライオ電子顕微鏡観察によりRNA合成反応中のウイルスRNP構造を解析した結果、分子上で異なる2種類の形態を示すことが判った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インフルエンザウイルスのリボ核タンパク質複合体(RNP)は、ウイルスゲノムRNAの輸送・保護を担うほか、転写・複製の最小機能単位であり、ウイルス増殖において中心的な役割を担う分子装置である。本研究では、静止状態のRNP構造と、RNA合成反応中のRNP構造をクライオ電子顕微鏡を用いて解析した。その結果、静止・反応状態ともに柔軟なRNPの構造的特徴が明らかになった。また、RNA合成反応はRNPおよびRNA構造の異なる2つのモードで行われることが明らかになった。これらの結果は、柔らかな分子装置としてのインフルエンザウイルスRNPの物性と機能を明らかにする上で重要な知見である。
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