研究課題/領域番号 |
19K16675
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
内田 玲麻 酪農学園大学, 獣医学群, 講師 (50756723)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ジカウイルス / 蚊 / 感受性 / 媒介能 / 次世代シークエンス / 変異 / 適合性 / デングウイルス / 北方系ヤブカ / ウイルス変異 / Quasispecies |
研究開始時の研究の概要 |
近年、大規模な気候変動、急速な交通網の発達を背景にデング熱、ジカ熱といった蚊媒介感染症が拡大を見せている。これらを引き起こすウイルスは主にネッタイシマカやヒトスジシマカといった南方に分布する蚊と人との間で感染が維持されるが、日本を含む北方に分布するヤブカでのウイルス感受性については情報が乏しい。そこで本研究では、北海道に分布するヤブカを用い、上記のウイルスの感受性、媒介能を明らかにすると共に、蚊の体内で起こるウイルスの変異を同定する。
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研究成果の概要 |
ヒトに熱性疾患や胎児の小頭症を引き起こす、蚊媒介性ジカウイルスが、日本産の北方系ヤマトヤブカ体内で増殖すること、またヤマトヤブカの唾液中にウイルスが排出され、蚊がウイルスを媒介し得ることを明らかにした。加えて、蚊の体内で増えたウイルスはウイルスの表面を構成するエンベロープタンパクに特徴的なアミノ酸変異を有し、本変異がウイルスの糖鎖修飾能に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジカウイルスは2015年、南米を中心とした世界的な流行が見られ、近年、日本国内への侵入が危惧される蚊媒介性ウイルスである。本研究では日本に広く分布するヤマトヤブカにおいて、程度は低いながらもウイルスが媒介され得ることを明らかにした。また、本研究で見つかったウイルスの変異は、ウイルスが蚊で増殖する際の適合性に関わる因子と考えられ、今後、蚊媒介性ウイルス関連の研究へ展開が見込まれる。
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