研究課題/領域番号 |
19K16694
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
丸橋 拓海 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (60743961)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 免疫チェックポイント分子 / LAG-3 / がん免疫 / ヘルパーT細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果が証明されて以降、がん免疫療法は大きな注目を集めている。しかしながら、その奏功率は30%程度と決して高いとは言えず、依然として解決すべき課題が多く残されている。本研究では、CD4陽性ヘルパーT細胞(Th細胞)および抑制性免疫補助受容体LAG-3に焦点を当て、がん免疫におけるTh細胞活性化制御機構の解析、そしてTh細胞の活性化制御による新規がん免疫療法の開発を目指す。本研究を通して、がん細胞がLAG-3を介して免疫監視を回避する新たなメカニズムが明らかになる可能性があるとともに、効果的な新規がん免疫療法の確立につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
免疫チェックポイント分子であるLAG-3は、PD-1とCTLA-4に次ぐがん免疫療法の有力な標的として期待されている。本研究では、がん免疫応答制御へのLAG-3の関与の検証、およびそのメカニズムの解析を行った。本研究を通して、LAG-3が強く寄与するがん免疫マウスモデルを複数樹立することに成功した。それらを用いた解析によって、がん免疫応答においてLAG-3がヘルパーT細胞の活性化を抑制することで間接的に細胞傷害性T細胞の活性化を抑制し、結果としてがんの免疫回避を補助していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、ヘルパーT細胞による免疫監視機構およびがん細胞がLAG-3を介してその監視機構を回避する新たなメカニズムの一端を明らかにしたものである。また、LAG-3を標的としたヘルパーT細胞活性化制御法、そしてヘルパーT細胞を介したがん免疫応答賦活化という、今までに無い視点のがん免疫療法の開発につながる可能性があり、既存のがん免疫療法に抵抗性のがん腫、患者においても効果を示す可能性があるだけでなく、既存のがん免疫療法と併用することで奏効率の大幅な向上につながることが期待される。
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