研究課題/領域番号 |
19K16711
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 神戸大学 (2020-2021) 京都大学 (2019) |
研究代表者 |
西川 義浩 神戸大学, 医学研究科, 特別研究員(PD) (80802785)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 膵癌 / ELF3 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌は再難治癌の一つであり、その病態解明と新規治療法の開発が急務である。これまでに、膵癌は多数の遺伝子異常の蓄積を介し、多段階的に浸潤癌へと進展することが明らかにされているが、詳細なメカニズムは未だに不明な点が多い。申請者らはこれまでにELF3の発現が前癌病変から浸潤癌に至るまで高発現していることを明らかにしており、今回膵発癌におけるELF3の役割の解明を目的として本研究を行うこととした。
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研究成果の概要 |
ヒト膵癌の解析では、ELF3が前癌病変から進行膵癌に至るまで幅広く発現し、ELF3が高発現するほど予後不良であることより、ELF3が腫瘍促進的に働くことが示唆された。一方で、膵癌マウスモデルを用いた検討では、ELF3のノックアウトにより低分化な腫瘍が形成され、ELF3のノックアウトが脱分化を引き起こす、すなわちELF3が腫瘍抑制的に働いていることが示唆された。これらの結果からELF3の膵癌における役割が腫瘍形成の段階によって変化する可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌は本邦における悪性腫瘍死亡原因の第5位を占め、未だに5年生存率が10%に満たない最難治癌であり、予後改善・新規治療薬の開発には、その病態解明が必須である。ELF3の膵癌における役割の詳細は不明であったが、本研究でその病態形成の一端を担うことを明らかにすることが出来た。詳細な病態解明や新規治療法開発には更なる検討が必要と考えられる。
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