研究課題/領域番号 |
19K16717
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
飯田 圭一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (70782621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マクロファージ / がん微小環境 / 肉腫 / MCP-1 / Ewing肉腫 / TAM |
研究開始時の研究の概要 |
MCP-1過剰発現細胞株を作成し、xenograftモデルにてその成長の比較を行ったところ、MCP-1過剰発現細胞株では生着した腫瘍は増殖が早く、腫瘍内浸潤血管が増加していた。腫瘍からマクロファージを回収し解析したところ、基質分解酵素の発現が上昇しており、MCP-1はマクロファージを活性化し腫瘍の成長に様々な影響を与える可能性が考えられた。Ewing肉腫は骨に原発する腫瘍であり、骨破壊、肺転移が問題となる。今後の研究にて腫瘍から産出されるMCP-1の腫瘍成長への影響のみならず、骨破壊や肺転移に対してどのような影響を与えるかを腫瘍の骨発生モデルや肺転移モデルを使用し解明する。
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研究成果の概要 |
マクロファージはがん微小環境を構成する細胞の一種であり、腫瘍随伴マクロファージは血管因子の産出、細胞外基質の改変などを介し腫瘍の成長に関わっている。腫瘍の産出するサイトカインがマクロファージに作用することがその一因とされている。肉腫にはEwing肉腫のように高い炎症反応を特徴としたものもあり、我々は肉腫から産出される炎症性サイトカインの一種であるMCP-1(monocyte chemoattractant protein-1)がマクロファージの質的変化を引き起こすことにより、マクロファージから分泌される基質分解酵素が血管新生を誘導し、がんの増殖に関連している可能性を報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性サイトカイン安定発現細胞株を作成し、腫瘍に浸潤したマクロファージを回収、解析することにより、肉腫とマクロファージの相互関係について解析を行った。Ewing肉腫では有効な化学療法は限られている。本研究の結果により、Ewing肉腫のがん微小環境を標的とした分子標的治療の可能性を開くことが期待される。
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