研究課題/領域番号 |
19K16719
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
佐倉 孝哉 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (60816726)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ピリミジン生合成 / ジヒドロオロト酸脱水素酵素 / フマル酸呼吸 / がん微小環境 / ピリミジン生合成経路 |
研究開始時の研究の概要 |
DNAやRNAを構成するピリミジンの生合成はジヒドロオロト酸脱水素酵素(DHODH)が担っており、ピリミジンを多量に必要とするがん細胞の標的酵素となっている。しかし血流からの前駆体および酸素供給が不十分ながん微小環境におけるピリミジン生合成のメカニズムは不明な点が多い。本研究では阻害剤を用いた逆ケミカルバイオロジーと分子生物学的手法を組み合わせ、がん細胞特異的な新規ピリミジン生合成経路のメカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
ピリミジン生合成経路の律速酵素であるヒトジヒドロオロト酸脱水素酵素(DHODH)は抗がん剤の標的酵素の一つである。また低酸素条件となるがん微小環境においてはフマル酸呼吸がエネルギー代謝を担う事が知られているが、メタボローム解析によりヒトDHODHがフマル酸呼吸に寄与している可能性が示唆された。さらにヒトDHODHの阻害剤を用いた構造活性相関および複合体結晶構造解析に加えて、in vitro、in vivoで抗がん活性の評価も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低酸素条件下におけるエネルギー代謝に重要なフマル酸呼吸とヒトDHODHが共役する可能性を示す今回の結果は、がん微小環境で増殖するがん細胞の増殖機構の解明に重要な科学的知見であると言える。さらに複数のFL誘導体のヒトDHODH およびがん細胞に対する阻害活性、構造活性相関、複合体結晶構造解析の結果はヒトDHODHを標的とした抗がん剤の効率的な設計に有益な基盤情報となる。
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