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胃癌の腫瘍間質を介した抗癌剤抵抗性メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K16720
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

内原 智幸  熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (60835172)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード腫瘍微小環境 / 胃癌 / CAFs / 細胞外小胞 / 抗ガン剤抵抗性 / 腫瘍間質 (ストローマ) / 癌関連線維芽細胞 / 抗癌剤抵抗性
研究開始時の研究の概要

腫瘍微小環境においてCAFsは、様々な液性因子を分泌し癌進展に関わっている。一方、胃癌はスクリーニングおよび治療法の進歩に伴い予後改善が認められるようになったが、進行胃癌患者に対しては依然として満足できる遠隔成績は得られていない。本研究の目的はストローマ由来の細胞外小胞に注目した解析により、これまで明らかになっていない新しい胃癌治療抵抗性の分子メカニズムを明らかにすることである。得られる研究成果は腫瘍間質をターゲットとした分子標的の創出につながり臨床的意義は大きいと考えられる。

研究成果の概要

がん関連線維芽細胞 (Cancer associated fibroblast: CAFs)が分泌する液性因子が抗がん剤感受性を制御することが示唆されてきたが、詳細な分子機構は明らかではなかった。本研究では、CAFsが分泌する細胞外小胞 (Extracellular vesicles: EVs)によって引き起こされる胃がんの抗がん剤抵抗性獲得メカニズムを明らかにした。さらにEVsの質量分析の結果、抗がん剤抵抗性を促進するCAF-EVs中のAnnexinA6を同定しその機能を解明した。今後、胃がんにおいてAnnexinA6やCAFsをターゲットにした新たな創薬開発に向けた研究の展開が期待できる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

進行した胃がんにおいては抗がん剤などの様々な薬剤が用いられているが、十分な病状の改善は得られていない。がん細胞周囲のがん微小環境の構成細胞の一つである、がん関連線維芽細胞 (CAFs)は様々な因子を分泌することでがんの悪性化を強めることが知られている。
胃がんに対して抗がん剤治療が効きにくくなる「治療抵抗性」に関わる因子として、CAFsが分泌する細胞外小胞 (EVs)中のAnnexinA6 (アネキシンA6)が胃がん細胞に取り込まれることで、抗がん剤の効果が低下することが分かった。AnnexinA6やCAFsをターゲットにした新たな創薬開発の可能性を見出した。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Extracellular Vesicles from Cancer-Associated Fibroblasts Containing Annexin A6 Induces FAK-YAP Activation by Stabilizing β1 Integrin, Enhancing Drug Resistance2020

    • 著者名/発表者名
      Uchihara T, Miyake K, Yonemura A, Komohara Y, Itoyama R, Koiwa M, Yasuda T, Arima K, Harada K, Eto K, Hayashi H, Iwatsuki M, Iwagami S, Baba Y, Yoshida N, Yashiro M, Masuda M, Ajani Jaffer A, Tan Patrick, Baba H, Ishimoto T
    • 雑誌名

      Cancer Research

      巻: 80 号: 16 ページ: 3222-3235

    • DOI

      10.1158/0008-5472.can-19-3803

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Cancer associated fibroblasts由来細胞外小胞による胃がん薬剤治療抵抗性メカニズムの解明2020

    • 著者名/発表者名
      内原 智幸、 石本 崇胤、馬場 秀夫
    • 学会等名
      第31回日本消化器癌発生学会総会 研究奨励賞受賞講演
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 胃癌Cancer associated fibroblasts由来細胞外小胞中のAnnexin A6 はIntegrin/FAK-YAPシグナルを介した抗がん剤抵抗性を促進する2020

    • 著者名/発表者名
      内原 智幸、石本 崇胤、江藤 弘二郎、長井 洋平、岩槻 政晃、岩上 志朗、馬場 祥史、吉田 直矢、馬場 秀夫
    • 学会等名
      第53回制癌剤適応研究会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 胃癌Cancer associated fibroblasts由来細胞外小胞中のAnnexin A6 はIntegrin/FAK-YAPシグナルを介した抗がん剤抵抗性を促進する2020

    • 著者名/発表者名
      内原 智幸, 石本 崇胤, 江藤 弘二郎, 長井 洋平, 岩槻 政晃, 岩上 志朗, 馬場 祥史, 吉田 直矢, 馬場 秀夫
    • 学会等名
      第53回制癌剤適応研究会 シンポジウム
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-01-27  

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