研究課題/領域番号 |
19K16730
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
安西 高廣 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 特任研究員 (80786137)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 大腸がん / トランスポーター / 代謝 / 腫瘍マーカー / 膜タンパク質 / TMEM180 / ノックアウトマウス / がん細胞 / 輸送体 |
研究開始時の研究の概要 |
TMEM180は研究代表者らが独自に見出した新奇の機能未知膜タンパク質であり、正常細胞ではほとんど発現していないが、大腸がん細胞において高発現している。これまでに論文報告はなく、誰も着目してこなかった分子である。 本研究では、次世代シーケンスを中心とした網羅的解析による生物学的プロセスの絞り込み、生理学的解析によるトランスポーターであることの証明と基質探索、TMEM180タンパク質に着目した生化学的解析による基礎データ取得(シグナル配列探索、トポロジー、細胞内局在など)を組み合わせ、TMEM180の分子機能解明を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、大腸がん細胞で高発現する機能未知の新奇トランスポーターTMEM180の分子機能解明を目的としている。TMEM180のトポロジーに着目した解析を進め、ループと予想される部位にタグを挿入した改変TMEM180を複数作製、それぞれHEK293T細胞での一過性発現を行い、膜透過処理の有無を組み合わせた細胞免疫染色を行うことで、タグを挿入したループ部分が膜のどちら側に存在するかを決定、12回膜貫通型タンパク質であることを証明した。TMEM180遺伝子発現を抑制した大腸がん細胞株SW480を用いた生化学的解析を進め、TMEM180が代謝を通して大腸がん細胞の増殖に寄与していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者らが真に大腸がん細胞で高発現する分子の1つとして見出したTMEM180は、これまで論文報告がなく、機能が全くわからない新奇の分子であった。本研究において、TMEM180が12回膜貫通型タンパク質であることを実験的に証明し、大腸がん細胞の増殖に代謝を通して寄与していることを見出すことができた。本成果は、TMEM180が生体内でどのようにがんと関係しているかを明らかにするための重要な手がかりの一つとなった。
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