研究課題/領域番号 |
19K16745
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
弓削 亮 広島大学, 病院(医), 助教 (70794791)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大腸癌 / 腫瘍間質 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 免疫チェックポイント / 間質 / 大腸がん |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、大腸癌の増殖・進展における抗PD-1抗体とPDGFR阻害剤の効果を、癌細胞と間質細胞の相互作用に注目して[1]臨床検体を用いた検討、[2]in vitroでの検討、[3]in vivoでの検討、にて検証する予定である。
[1]免疫細胞の浸潤に着目したヒト大腸癌組織のphenotype分類 [2]抗PD-1抗体とPDGFR阻害剤が大腸癌細胞、線維芽細胞に与える影響 [3]大腸癌同所移植モデルにおける抗PD-1抗体と抗PDGFR阻害剤の併用効果
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研究成果の概要 |
免疫細胞の浸潤に着目したヒト大腸癌組織のphenotype 分類 当初の予定より多い、200例近いヒト大腸癌切除標本に対して、免疫染色を行い免疫学的腫瘍微小環境のphenotype分類と予後との関連について解析を行った。5年全生存率はInflamed typeで良好な傾向を認めた。3つのphenotypeの同所移植マウスモデルを作成し、それらのマウスモデルを使用して、ICIとPDGFR阻害剤での治療実験を行った。4群のうち、併用群において最も抗腫瘍効果が高いという結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の効果を増強させるための併用薬の探索は、様々な薬剤が試みられているが、有効性の高い組み合わせが見出だせていないのが現状である。また生体内でのCAFと腫瘍免疫の関連性についても報告がこれまでなかった。この理由として、腫瘍免疫微小環境を正確に再現した生体モデルが確立できていないことが挙げられる。本研究で用いたマウスモデルでの治療実験は、腫瘍免疫におけるCAFの役割の解明だけでなく、ICIの効果を増強させる新規治療標的の評価に有用であり、ICI単剤で効果がなかった大腸癌症例に対する併用療法の適応につながる可能性を見出した。
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