研究課題/領域番号 |
19K16753
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
赤池 慶祐 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (60801719)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 肉腫 / 筋原性 / 平滑筋肉腫 / myostatin / 軟部肉腫 / プロモーター解析 / クラスタリング解析 / Myostatin / 筋原性分化 / 骨軟部肉腫 / 組織型特異的遺伝子変異 / CAGE法 / プロモータ・エンハンサ / 発現プロファイルイング / 紡錘形細胞肉腫 / エンハンサ / プロモータ / 網羅的遺伝子発現 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、難治性かつ「希少がん」である骨軟部腫瘍の生命予後の改善を目的として、新規治療標的やバイオマーカーの開発を進める。特徴として、近年開発された各遺伝子に複数存在する転写開始点・プロモータ・エンハンサの発現を網羅的精密発現解析可能なCAGE(Cap Analysis of Gene Expression)法を用いて、組織型特異的遺伝子変異が未知の紡錘形細胞肉腫について発現プロファイリング作成を進める。そのデータベースを基に発生・悪性化・抵抗性の因子の同定を進め、生物学的解明に基づいた新規治療法(治療標的・バイオマーカー)開発を進め、難治性骨軟部腫瘍の予後改善に貢献する。
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研究成果の概要 |
CAGE(Cap Analysis of Gene Expression)法を用いて、27例の軟部肉腫における網羅的遺伝子発現プロファイリングを行い、高悪性肉腫群とPleomorphic leiomyosarcoma(PLMS)の間で遺伝子発現の比較を行い、myostatinという遺伝子に着目した。臨床病理検体を用いてmyostatinの免疫染色を行ったところ、高悪性度肉腫ではびまん性の染色を認めたが、PLMSでは全く発現を認めない、あるいは部分的に発現を認めるのみであった。筋原性マーカーとmyostatinの二重染色でもこれら2つのタンパク発現はほぼ相互排他的であることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希少がんであること、かつ専門とする病理医も少ない分野における軟部肉腫の病理診断において、従来の免疫染色マーカーだけでなく、myostatinの免疫染色も行うことによって、専門性の高い軟部肉腫の病理診断に役立つ可能性が示された。また、遺伝子発現解析の結果からは、多型型平滑筋肉腫は他の高悪性度肉腫とは異なる性格を有する可能性が示唆されたことから、これらの高悪性度肉腫をしっかり病理組織学的に分類していく必要性があること、さらには腫瘍特異的な治療法の確立が望まれることが示唆された。
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