研究課題/領域番号 |
19K16758
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
|
研究機関 | 公益財団法人佐々木研究所 |
研究代表者 |
宮崎 允 公益財団法人佐々木研究所, 附属研究所, 研究員(移行) (20804131)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | マルチカラー蛍光イメージング / 薬剤耐性 / 腫瘍内微小環境 / 肺がん / 蛍光イメージング / ALK |
研究開始時の研究の概要 |
がん細胞が薬剤耐性を獲得する際には、がん細胞自身の変化だけでなく周囲の間質細胞との相互作用が重要であることが報告されている。しかし、腫瘍内の「どこで」薬剤耐性細胞が出現しているかについては不明である。腫瘍内部の間質細胞の存在量や血管密度等の様々な腫瘍内微小環境の違いにより、薬剤耐性細胞が出現しやすい微小環境が存在することが考えられる。そこで本研究では、蛍光イメージング技術を応用して細胞系譜の追跡を行うことで、腫瘍内のどこで薬剤耐性細胞が出現するかを解析する。さらに、周囲の間質細胞量や血管密度を調べることで、薬剤耐性細胞がどのような環境で出現しているかを解析する。
|
研究成果の概要 |
肺がんを含む様々ながんにおいて、薬剤耐性獲得が治療上の問題となっている。がん細胞がどのような環境下で薬剤耐性を獲得するかについては不明な点が多い。本研究では、マルチカラー蛍光イメージングにより、腫瘍内において、どのような環境下で薬剤耐性クローンが出現するかを明らかにすることを目的とした。まず、RGBマーキング法を用いて肺がん細胞株の標識を行った。さらに、標識した肺がん細胞株を間質細胞と共培養すると、ALK阻害剤感受性が低下することを確認した。今後、本研究により作成した細胞を用いることで、薬剤耐性クローンの出現に寄与する微小環境の探索が可能となると考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん治療において問題となっている、がん細胞による薬剤耐性獲得を克服するためには、その詳細な分子メカニズムを理解することが重要である。これまでに、薬剤耐性獲得に寄与する遺伝子変異や細胞内シグナルについての研究が行われている。一方で、薬剤耐性クローンが腫瘍内のどのような環境で出現するかについては不明な点が多い。本研究で作成した細胞を用いることで、腫瘍内における薬剤耐性クローンの出現環境について新たな知見が得られることが期待される。
|