研究課題/領域番号 |
19K16766
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 雄太 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (10802358)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 癌 / ナノメディシン / ドラッグデリバリーシステム |
研究開始時の研究の概要 |
我々は高分子ナノミセルを用いたドラッグデリバリーシステム(DDS)について研究を行っておりその過程で腫瘍血管が一過性に破綻しDDSが腫瘍組織に噴出する動的透過経路(Nano eruption)を発見した。本研究はDDSを腫瘍組織へ効率的に送達させるNano eruptionの促進と抑制の条件の解明を目的とする。TGF-β阻害薬、クロロキン、セレコキシブ、サリドマイド等を本研究の対象としてNano eruptionの制御と発生機序に迫る。
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研究成果の概要 |
Nano-eruption は 腫瘍血管系の一時的で不規則な開口部(dynamic vent)を介しドラッグデリバリーシステムが腫瘍組織に送達する動的な血管透過性亢進現象である。TGF-β阻害薬とクロロキンに着目し30-nmと70-nmナノメディシンに併用してnano-eruptionの変化を解析した。 TGF-β阻害薬はnano-eruptionの頻度、持続時間を亢進し幅広いサイズのdynamic ventを生成した。クロロキンはNano-eruption発生部位の血管径、最大nano-eruptionの面積と放射状増加が亢進した。30-nmより70-nmの方が変化が大きいことも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Nano-eruption は 腫瘍血管系の一時的で不規則な開口部(dynamic vent)を介してドラッグデリバリーシステム(DDS)が腫瘍組織に送達する動的な血管透過性亢進現象である。Nano-eruptionの制御はDDSの効率を改善することが期待される。本研究からTGF-β阻害薬とクロロキンとナノメディシンのサイズを介したNano-eruptionの制御は、DDSの効率をさらに促進することが示唆された。
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