研究課題/領域番号 |
19K16767
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
足立 雄太 愛知県がんセンター(研究所), がん標的治療TR分野, 主任研究員 (30833842)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | FGFR2 / 分子標的薬耐性 / FGFR2 shRNA / FGFR2遺伝子増幅 / 胃癌 |
研究開始時の研究の概要 |
線維芽細胞増殖因子受容体はの遺伝子異常は固形癌との関連で注目されている。特にFGFR2遺伝子増幅胃癌は基礎的な検討において汎FGFR阻害薬に感受性であったが、早期臨床試験では殺細胞性抗癌薬に対する有効性を示せなかった。FGFR2のsplice variantsの中でもFGFR2遺伝子増幅胃癌細胞において認められるFGFR2 C3 variantは下流のシグナル経路を異常活性化するとともに癌化にも寄与しており、正常細胞には認められない。そのため、同splice variantに対する標的治療の有効性を明らかにすることでFGFR2遺伝子増幅胃癌に対する新規治療を提供することが本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
FGFR2C3 silencingがin vivo modelにおいても有効であることを検証すべくドキシサイクリン誘導shRNAの作成を試みた。当初shRNAの作成に難渋したが作成に成功し、in vitroの解析を行ったところドキシサイクリン添加によりFGFR2 C3の遺伝子発現が低下し、FGFR2の下流である下流シグナルの低下が確認できた。しかしin vivo皮下腫瘍モデルでの腫瘍増殖抑制は認められなかった。そこでin vivo siRNAを皮下腫瘍に直接注入することでFGFR2C3のノックダウンを試みたところ、腫瘍増殖抑制が確認できた一方で、その抗腫瘍効果は大きくなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
in vitroで確認できた細胞増殖抑制効果がin vivoで再現されなかった原因として薬剤送達という点が考慮された。またin vivoでの腫瘍微少環境による抵抗性獲得の可能性も十分に考えられ、今後の治療開発を進めるという観点からは妥当性を担保できない可能性が示唆され、in vivoにおける腫瘍増殖抑制効果を示すような、シークエンス及び核酸医薬の媒体を考慮する必要性があると考えられた。
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