研究課題/領域番号 |
19K16779
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藏成 勇紀 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90815309)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 悪性神経膠腫 / iPS細胞 / 神経幹細胞 / 脳切片培養 / 透明化 / slice culture / グリオーマ幹細胞 / 遊走 |
研究開始時の研究の概要 |
iPS細胞の登場により様々な中枢疾患に対する細胞移植治療が脚光を浴びている。申請者は、かねてより悪性神経膠腫に対するiPS細胞由来神経幹細胞の挙動に着目してきた。そこで、本研究では、可視化技術を駆使し、さらに脳切片培養及び透明化技術を組み合わせることで、脳内の移植神経幹細胞の挙動を広範囲かつ3次元的に長期間捉える。本研究が、幹細胞を用いた様々な再生医療の足掛かりとなるものにしたい。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、脳切片培養に全脳透明化技術を組み合わせることで、脳内の移植細胞の挙動を広範囲かつ3次元的に捉えることに成功した。脳切片培養によるtime-lapse imaging及び全脳透明化技術による3次元的評価により、グリオーマ幹細胞はグリオーマ細胞とは異なり、線条体のAxon bundleをつたうように浸潤する性質をもち、また脳梁を介して対側にまで浸潤する像を撮影することに成功した。さらに、NSCがグリオーマ幹細胞に遊走・集簇する様子をとらえることにも成功した。生体内での移植細胞の挙動を明らかにすることは、あらゆる疾患に対する幹細胞を用いた再生医療を飛躍的に促進させる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞移植治療をさらに確固たるものにするためには、脳内の移植細胞の挙動を3次元的に長期間捉える必要である。現在までに脳切片培養を行い、脳内におけるGSCの挙動を長期に渡り捉えることに成功した。一方で、神経線維が絡む脳内での挙動には3次元を考慮した解析が必要である。申請者は、NSC及びGSCに対して脳切片培養及び透明化技術を駆使してこの課題に挑んだ。今までに移植細胞に対して類似のアプローチをとった報告はなく、独自性が高い。この挙動を明らかにすることは、脳腫瘍に対する治療のみならず、脳梗塞、脊髄損傷等あらゆる疾患に対する幹細胞を用いた再生医療を飛躍的に促進させる可能性があり、学術的意義が高い。
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