研究課題/領域番号 |
19K16796
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
與語 直之 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任助教 (70817874)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | immunoassay / microchannel / immuno-wall / precision medicine / biomarker / EGFR mutation / multiplex analysis / molecular-targeted agent / Immunoassay / Immuno-wall / Microchannel / Precision Medicine / Biomarker / バイオマーカー / 個別化医療 / 肺癌 / 分子標的薬 / 免疫チェックポイント阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
一般病院において一般臨床検査として実施可能な、肺癌治療選択に直結する複数のバイオマーカーを微量検体からでも迅速・低コストに検出できるマイクロ免疫診断システムを開発する。 そのため、肺癌細胞株由来の検体を用いて各バイオマーカーに対する市販抗体・試薬等の最適化及び検査工程の標準化をそれぞれ行った上で、既に開始している臨床研究で収集した臨床検体及び名古屋大学医学部附属病院が保有するバイオバンク検体を用いて性能評価を行う計画である。
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研究成果の概要 |
開発したマイクロ免疫診断チップを用いて、肺癌細胞株由来検体及び既存の肺癌患者由来臨床検体における上皮成長因子受容体(EGFR)common mutation・uncommon mutation及び野生型の検出が高感度(変異細胞割合が0.1%でも検出可能)・迅速(約20分)・低コストで可能となった旨の論文報告を行った。 また、EGFR以外の遺伝子(ALK・ROS1)の検出も同様に可能であることを日本内科学会にて発表し、肺癌バイオマーカーの多項目分析実現につながる可能性を示すことができた。 更に、酵素・基質反応の応用による感度向上を達成し、特許出願に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺癌研究の進歩によって診療体系は劇的な変貌を遂げ、バイオマーカーに基づく個別化医療によって患者予後の更なる改善が期待されている。これに伴い、複数のバイオマーカーを迅速・低コストに検出する技術開発が求められている。従来は遺伝子を対象とする解析が主であるが、コストや高度な技術を要するなどの課題がある。 我々が新たに開発したイムノウォールデバイスは、コンパニオン診断薬の所謂「後発品」として、バイオマーカーをより迅速・低コストにスクリーニングする手段となり得る。これにより、適切な治療薬の迅速な投与が可能となり、時間・コスト・人的資源の削減にも貢献できると考えている。
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