研究課題/領域番号 |
19K16803
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
廣瀬 貴章 九州大学, 大学病院, 診療放射線技師 (50608982)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | PTVマージン / 前立腺癌 / IMRT / 治療計画体積マージン / 個別化治療計画 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線治療においてIMRTの技術は標的の形状に合わせて複雑な線量分布の最適化を可能とする.しかし,そのターゲットおよびリスク臓器の形状等の解剖学的情報と線量情報の関係は明らかになっていない.本研究の目的は前立腺癌IMRTにおいて,放射線治療計画におけるCTVおよびリスク臓器の形状変化を考慮した最適なPTVマージンおよびPRVマージンについて解剖学的情報と線量情報との関係性を解明することである.その方法は,治療計画CT画像からCTVおよびリスク臓器の解剖学的情報と線量情報との関係性について機械学習を用いて解析し,個々の症例に対してPTVマージンおよびPRVマージンの個別化を試みる.
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研究成果の概要 |
前立腺癌IMRTのCBCT画像を用いた位置合わせにおける観察者による不確かさの評価を行った.CBCT画像を用いたIGRTにおける位置合わせの不確かさ,さらに,観察者間のばらつきを考慮したPTVマージンについて検討した.6名の診療放射線技師による,前立腺癌IGRTにおける前立腺重心の位置合わせの不確かさを,CBCT画像上で放射線腫瘍医が抽出した前立腺輪郭と比較し,観察者間および観察者内変動をシステマティックエラーおよびランダムエラーに分類して評価した.観察者間によるIGRTのばらつきの影響により考慮すべきPTVマージンはAP,SI,LR方向でそれぞれ3.5,3.8,2.1 mmであった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺癌の画像誘導放射線治療における観察者間の変動を考慮した最適なPTVマージンの結果が得られた.PTVマージンは放射線治療の遂行にあたり,標的領域に十分な処方線量を投与するために,様々な不確かさを考慮して決定され,治療成績にも大きく寄与するものである.得られた結果は.局所腫瘍制御率の向上と正常組織障害の低減を可能とし,患者の「生活の質(Quality Of Life: QOL)」の向上に繋がる.
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