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キナーゼタンパク質と阻害剤の相互作用を指標としたRET阻害剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K16817
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

中奥 敬史  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (20779491)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードキナーゼ阻害剤 / RET / がんゲノム医療 / チロシンキナーゼ阻害剤 / 薬剤耐性
研究開始時の研究の概要

新たな治療標的として期待されるRET変異や融合遺伝子を対象に、申請者が明らかにしたRET上に生じる2次変異S904Fがアロステリック効果による薬剤耐性機構の知見をもとに、キナーゼアッセイや分子動力学シミュレーションの手法を用いて、変異導入による阻害剤-タンパク質間の相互作用の変化を指標にして、薬剤感受性に与える影響を明らかにする。得られた化学的・構造的特性から新たなRET阻害剤開発に向けた創薬アイデアを得ることを目標とする。

研究成果の概要

本研究では、RET遺伝子を対象に、がんゲノム情報をもとに変異体へのスクリーニングにより有望な既存薬剤を選定し、薬剤耐性変異への影響を受けにくいキナーゼ阻害剤のデザインに向けた知見を得ることを目標とする。自施設にて経験した薬剤耐性獲得検体より新たな耐性変異を同定し、報告した。収集した変異リストをもとに変異をタンパク質と細胞モデルに導入し、薬剤感受性情報を取得した。また、精製タンパク質と阻害剤との共結晶構造の取得に成功した。その結晶構造情報をもとに、複数変異を導入し、分子シミュレーションにて結合安定性情報を取得した。実験データと分子シミュレーションから得られる感受性データには相関を確認した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、キナーゼに生じる変異を題材に、患者由来のゲノム情報と実験データをもとに分子シミュレーション手法を組み合わせ、薬剤結合変化をコンピューター上でシミュレートすることで、感受性の推定モデルの構築を行った。本研究にて構築するのは、従来の実験科学主導型の研究アプローチとコンピューター手法を融合させることで両分野の双方向性を促し、新たな機能解析方法としてコンピュター駆動による阻害剤開発方法を目指す点で学術的意義を有している。また、患者個人の遺伝子情報に臨床的意義を与えると同時に適正な薬剤選択を可能にし、我が国のがんゲノム医療の推進への寄与が期待できる。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] REToma: a cancer subtype with a shared driver oncogene2020

    • 著者名/発表者名
      Kohno T, Tabata J, Nakaoku T.
    • 雑誌名

      Carcinogenesis

      巻: in press 号: 2 ページ: 123-129

    • DOI

      10.1093/carcin/bgz184

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Targeting RET-VUS in precision oncology using molecular dynamics simulation2020

    • 著者名/発表者名
      Takashi Nakaoku, Junya Tabata, Mitsugu Araki, Yasushi Okuno, Takashi Kohno
    • 学会等名
      第79回 日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-12-28  

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