研究課題/領域番号 |
19K16829
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高野 悠子 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30831375)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 乳がん / 共同意思決定 / 術後薬物療法 / Shared Decision Making / 乳癌 / 周術期薬物療法 / 薬物療法 / Shared Dicision Making / 意思決定支援 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、乳がん治療は多様化し、患者はあらゆる場面で意思決定を余儀なくされている。過去において推し進められてきた延命のみを目標とした治療から、患者のサバイバーシップを意識した治療に変遷している。患者個人の合併症、リスクを加味した治療が行われるようになっている。治療の幅が広がった一方で、医療者と患者でのShared Decision Making が重要視されるようになっている。患者自身が自分の価値観や生活、家族、人生としっかりと向き合って納得して治療を決める必要があると考えられる。乳がん薬物療法を行う上で、患者自身が意思決定をする上でのプロセスを解明する必要がある。
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研究実績の概要 |
近年、乳癌治療は多様化し、患者はあらゆる場面で意思決定を余儀なくされている。また、様々な治療法が標準治療として行われるようになっている。治療法の決定には、医療者と患者でのshared decision making(SDM)も重要視されるようになっている。海外では、SDMとQOCやQOLとの関連が報告されている。しかしながら、本邦における乳癌術後薬物療法決定におけるSDMの実践状況に関する報告は少ない。そこで、当院における乳がん術後薬物療法決定におけるSDMの実践状況について調査を行った。2020年10月より2022年3月までに当院で手術を行った患者のうち、術後薬物療法を必要とされた患者に対して、SDM-Q-9質問紙票をおよび治療法を決定する上で患者が重要と考える事項について用いてアンケート調査を行った。担当医師にはSDM-Q-DOCを用いて調査した。現在までに92名の患者から返答をえた。SDM-Q-9の得点は患者背景毎に解析したが、有意差はなかった。その他年齢、ステージ、閉経状態によってSDM-Q-9およびSDM-Q-9の得点に有意な差は認められなかった。薬物療法を決定する上でのアンケート調査(再発リスク、有害事象、仕事や家庭との両立、病院への通院、入院に関する質問)も並行しておこなったが、いずれの項目においてもSDMの実践状況との相関は認められなかった。現在までの解析ではSDM-Q-9やSDMQ-DOCの結果は過去の報告と同様であったが、治療法、年齢、ステージ、閉経状態によって有意な差を認めなかった。今後、増加する乳癌サバイバーにとってSDMが真に有効であるのかをさらに評価する必要があると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の時にアンケート調査が進まなかった。情報の収集は終了したため、今後解析予定である。
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今後の研究の推進方策 |
データの収集を終了したので、解析、論文作成、次なるクエスチョンを探る道筋を探る。
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