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甲状腺癌未分化転化前後のペア検体を用いた転化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K16846
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

ソバティ ソフィア  公益財団法人がん研究会, がん研究所 病理部, 研究員 (80774158)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード未分化癌 / 乳頭癌 / 濾胞型乳頭癌 / 次世代シークエンス / がんの進化 / 甲状腺未分化癌 / 次世代シーケンサー / 甲状腺がん / 甲状腺癌 / 未分化転化
研究開始時の研究の概要

甲状腺癌において最も発症頻度が高い乳頭癌の10年生存率は90%以上あり、甲状腺癌全体としては予後良好とされる。しかしながら、全甲状腺癌の1~2%程度である未分化癌は、1年生存率16%程度と予後不良である。主として未分化癌は乳頭癌を含む分化癌から転化すると考えられている。未分化転化のメカニズムには不明点が多く、そのバイオマーカーも確立されていない。本研究では、分化癌の未分化転化を規定・予測する遺伝子異常を特定し、それに基づく患者層別化により、真の高危険度乳頭癌群に対する積極的治療の検討、などの診療オプションの創造ないし確度の向上をめざす。これらを通じて、甲状腺癌患者のQOL向上に貢献したい。

研究成果の概要

本研究の目的は、同一症例の分化癌と未分化癌で得られた遺伝子変異プロファイルを比較し、転化メカニズムを特徴づける遺伝子を同定することである。
同一症例内で乳頭癌と未分化癌のペア検体において、BRAFおよびMAP3K1を含む少数の共通変異が見られ、未分化癌ではTP53を含むドライバー因子を含めたプライベート遺伝子変異が多く観察されたことから、共存する成分の早期分離と独立進化を示唆した。一方、異時性濾胞型乳頭癌と未分化癌のペア検体において、濾胞型乳頭癌は未分化癌よりも多くの体細胞変異が観察された。BRAFなど遺伝子の変異はPI3K活性化と発癌未分化転換を引き起こす可能性があると考えられる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

甲状腺未分化癌は悪性度が極めて高く、症例数が少ないため、検体の入手が困難である。したかって、そもそも未分化癌自体の報告が少ない。さらに、同一患者内で未分化転化前後の検体が利用されるケースは極めて限られている。本研究では、初めて同一症例における乳頭癌・未分化癌の成分を用いて全ゲノムシークエンス、初めて同一症例における濾胞型乳頭癌と未分化癌成分を用いて全エクソームシークエンスを行なった研究である。同一患者における2つの異なる腫瘍成分の分岐進化起源を示すのに役たち、分化癌および未分化癌の関係について理解を深める可能性を与えると考えられる。

報告書

(6件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2025-01-30  

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