研究課題/領域番号 |
19K16853
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
池田 隼人 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助教 (30649083)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | RI製造 / アスタチン / モリブデン99 / 白金195m / カラムクロマトグラフィー / モリブデン-99 / アスタチン-211 / 加速器 / 白金-195m / キャリアフリー |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では放射性同位元素(RI)を核医学へ応用するため,3種類の核種について不純物のない「キャリアフリー」の状態で得るための化学分離法を開発することを目的とした。本課題で着目した核種はα線による核医学治療(内用療法)への期待の高いAt-211,世界的な供給が危惧されているMo-99(Tc-99mの親核種)およびオージェ電子によるDNA切断効果が期待されるPt-195mである。本課題では,軸となる化学分離法として化学収率,再現性において有利なカラムクロマトグラフィーを選択した。サイクロトロンおよび電子ライナックを用いたRI製造の実証,生成量や妨害核種の確認を行った後,化学分離法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
本課題では放射性同位元素(RI)を核医学へ応用するため,At-211,Mo-99およびPt-195mの3種類の核種について不純物のない「キャリアフリー」の状態で得るための化学分離法を開発することを目的とした。本課題では,化学収率,再現性において有利なカラムクロマトグラフィーを分離法として選択した。サイクロトロンおよび電子ライナックを用いたRI製造の実証,生成量や妨害核種の確認を行った。 Mo-99およびAt-211については化学分離法を開発することに成功した。特にMo-99は98%と高収率であった。しかしながらPt-195mの分離法を見出すには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Pt-195mは残念ながら分離法の完成まで至らなかったが,Mo-99およびAt-211のカラムクロマトグラフィーを用いた分離法の開発に成功したことは以下の点で意義を見いだせる。 Mo-99は代替製造法が研究されてきたが,比放射能が低くなる手法が多い。本課題の手法は比放射能が高く,大量製造につながれば現行のジェネレーターに適用することが可能となる手法である。At-211の製造法は乾式蒸留が主な分離法であるが,大掛かりな装置を使う手法ではなく,カラム一つで分離が可能であるため,コンパクトな分離方法としての一つの解を与えることができる手法である。
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