研究課題/領域番号 |
19K16899
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
遠藤 のぞみ 奈良県立医科大学, 医学部, 研究助教 (90802819)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | マウスモデル / 集団飼育 / 社会性 / 社会行動 / 神経精神疾患 / 行動神経科学 / 個体レベル / 幼少期ストレス / 精神疾患 / モデルマウス / テレメトリー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、申請者らが独自に開発した行動解析システムと、最新のテレメトリーシステムを組み合わせ、集団飼育下において精神疾患モデルマウスの行動と生理指標を長期的統合的に解析し、モデルマウスの普段の行動や睡眠、自律神経機能を包括的に定量化するシステムを構築する。これにより、基礎と臨床で相互に参照可能な個体レベルの指標と知見の集積を目指す。
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研究成果の概要 |
精神疾患は生涯有病率が高く、社会的損失の大きな疾患の一つである。しかしながら、精神疾患のモデルマウスが集団飼育下で普段どのような行動を示すのかについては不明な点が多い。本研究では、申請者が独自に開発した集団飼育下長期行動解析システをより詳細な行動解析が可能なシステムへと改良を行った。 改良した行動解析システムを用いて幼少期ストレスモデルのひとつである母子分離の経験が成長後の集団飼育環境における行動にどのような影響を与えるか検討した。その結果、母子分離を経験したマウスは慣れた環境において他のケージメイトの個体間距離が対象マウスに比べ短くなるなど、特徴的な社会性行動を示すことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では集団飼育下長期行動解析システを改良することで、集団飼育下でより詳細な行動解析が可能となった。この改良により、これまで検証されることの少なかった精神疾患モデルマウスの普段の行動を明らかにし、その神経基盤の解明につながることが期待される。 また、幼少期のストレスが成長後、社会性行動の特徴的な変化を誘発することが示唆された。さらなる研究でこの行動異常の神経基盤を明らかにすることで、社会性行動異常を伴う精神疾患の予防法や治療法の開発に貢献することが期待される。
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