研究課題/領域番号 |
19K16911
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 神経軸索再生 / MAPK経路 / 線虫 / axon regeneration / C. elegans / MAPK / CDK14 / Wnt / CDC-42 / EPHX-1 / JNK MAPK / TNS-1 / MXL-1 / TDPT-1 / SVH-2 / ETS-4 / JNK |
研究開始時の研究の概要 |
The proposed research attempts to clarify on a molecular level how injured neurons can regenerate their axons by using the well-established model for axon regeneration, the nematode Caenorhabditis elegans.
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研究成果の概要 |
神経軸索再生の制御機構の解明は、治療困難な脊髄損傷の治療方法の開発に繋がることが期待される。そこで、線虫を用いて、神経軸索再生に重要なMAPK経路の働きについて調べた。その結果、MAPK経路の活性化に必要な転写因子ETS-4は、普段TDPT-1によってSUMO化の修飾を受け、不活性化されるが、神経切断時に転写因子MXL-1はTDPT-1を抑制し、ETS-4の活性化および神経軸索再生を誘導ことがわかった。更なる解析から、MXL-1とTDPT-1の結合は普段MDL-1によって抑制されるが、切断時にF-box因子のSDZ-33を介したMDL-1の分解が誘導されることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経細胞の軸索が事故などで切断されると、感覚や運動障害の原因となる。これまでの研究から、神経細胞は切断された軸索を再生する潜在的な能力を持っており、その制御機構は線虫から人まで保存されていることが示唆されている。しかし、特に中枢神経の神経細胞は、普段この再生能力を発揮できないため、脊髄損傷の治療は極めて難しいとされている。神経軸索再生の分子メカニズムの解明は、脊髄損傷の治療方法の開発に繋がることが期待されている。 これまでに神経軸索再生においてMAPK経路は重要な働きを担うことが分かっていたが、その制御機構について不明な点が多く残されている。本研究は、MAPK経路の上流制御機構の一つを同定した。
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