研究課題/領域番号 |
19K16930
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
志賀 孝宏 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任助教 (50784378)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | iPS細胞 / パーキンソン病 / 老化 / アストロサイト / グリア / 神経変性疾患 / 疾患モデル |
研究開始時の研究の概要 |
iPS細胞を用いた神経変性疾患モデル研究は病変部位の採取が困難な神経変性疾患の病態解 明と創薬において画期的なツールと考えられているが、短期培養での高齢発症疾患の再現が難しく、患者剖検脳に見られる病態をin vitroで再現することは現状では不可能である。本研究計画の目的は、申請者が確立している①老化を促進させる低分子化合物、②効率的なグリア系細胞への誘導の2つの技術を応用して、平面上に細胞間相互作用と時間軸を考慮した高齢期の脳構造を模倣した新たな神経疾患モデルを確立し、これまで再現できなかった高齢発症神経変性疾患の病態を再現することにより、その病態解析および創 薬に応用することを目指す。
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研究成果の概要 |
近年、iPS細胞を用いた神経変性疾患モデルでは脳内環境の複雑なネットワークを再現する必要があると考えられるようになり、三次元培養が注目されている。しかし、高齢期の脳構造をin vitroで再現することは困難であり、患者剖検脳で観察される病態を明確に検出することができていない。 本研究は、従来の2D培養を使用しながら、加齢と細胞間相互作用を含む脳内環境の模倣を組み合わせることによる神経変性疾患の病態解析システムを構築し、従来の単独培養や3次元培養で実現出来なかった高精度な病態解析と創薬を実現する基盤システムを開発した。これらの研究成果は、適宜学会で発表し、一部は特許申請を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立された技術は、多検体の高齢発症神経変性疾患病態解析や創薬スクリーニングに適した手法の開発を目的として構築した基盤システムであり、従来の単層培養法と比較してして高精度な結果を得ることができる。さらに、時間軸・脳内環境を模倣したモデルのため、ヒト剖検脳に近いデータを取得できる可能性を秘めている。また、様々な神経変性疾患にも応用可能なシステムなため、効率的に病態表現型や創薬スクリーニング行うことができる。
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