研究課題/領域番号 |
19K16944
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
|
研究機関 | 北海道大学 (2020-2021) 東京大学 (2019) |
研究代表者 |
安本 篤史 北海道大学, 大学病院, 臨床検査管理医師 (90769887)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 活性化血小板 / フローサイトメトリー / 血小板凝集塊 / HIT抗体 / マイクロパーティクル |
研究開始時の研究の概要 |
アテローム性動脈硬化症では動脈の内膜に粥状物質(アテローム)が蓄積し、内膜が菲薄化して破裂すると血小板を活性化して血小板血栓が形成される。活性化血小板の果たす役割は大きく、臨床応用可能な活性化血小板の検出法が望まれている。過去に活性化血小板の検出法は多く報告されているが、サンプル調製の困難さ故に臨床応用されていない。我々はin vivoでの活性化血小板の指標として血中の血小板凝集塊に着目し、正確に検出する方法を検討、報告してきた。この結果に基づいて、血中の血小板凝集塊測定に向けたサンプル調製方法とフローサイトメトリー法を用いた血小板凝集塊の検出法を確立し、将来の臨床検査への応用を目指している。
|
研究成果の概要 |
(1) クエン酸血を血小板凝集剤で刺激をして血小板凝集塊を作成し、光学/蛍光顕微鏡、フローサイトメーター、Optofluidic time-stretch顕微鏡にて評価し、密度勾配法と細胞固定で感度良く血小板凝集塊を検出できた。 (2) そのサンプルのうちCD61+CD62P+PAC-1+が血小板凝集塊である。また、白血球と関連評価目的にCD45の染色も重要である。本研究成果をeLife誌で発表した(Zhou Y, Yasumoto A, et al. eLife. 2020; 9: e52938)。 (3) マイクロパーティクルの放出量から血小板活性化の程度を定量評価するアッセイを確立した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞や心筋梗塞は日本での死亡原因の大きな要因であり、その克服は重要課題である。それら血栓症の原因のひとつは動脈硬化であり、活性化血小板が関与する。動脈硬化が進行すると活性化血小板は増加すると考えられるが、その測定法はいまだに確立していない。本研究では生体内の活性化血小板をOptofluidic time-stretch顕微鏡という新しい技術を用いて検出して、臨床現場で使えるものを作り上げた。これが実臨床で用いられた場合、脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクを早期に検出でき、予防が可能になるかもしれない。
|