研究課題/領域番号 |
19K16948
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター (2020-2022) 名古屋大学 (2019) |
研究代表者 |
松岡 歩 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 特任研究員 (70833870)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高齢者機能評価 / 意思決定支援 / 高齢者 / 価値観 / アンケート調査 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢がん患者の治療方針決定においては、がんの進行度や患者の全身状態だけではなく、期待される余命、意思決定能力、治療目標、価値観・好みを踏まえた総合的な判断が必要である。臨床試験のエビデンスが乏しい高齢がん患者では、とくに価値観・好みが重要視されるが、日本人の高齢がん患者の価値観のデータは不足している。 本研究の目的は、高齢がん患者の治療方針決定における価値観・好みを、様々な質問紙票を用いたアンケート調査で収集し、外来化学療法の忍容性と関わる価値観、高齢者と非高齢者の価値観の違い、患者本人と家族の価値観の違いなど様々なテーマで分析し、日本人の高齢がん患者の価値観の特徴を体系化することである。
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研究成果の概要 |
高齢がん患者の価値観は多様であり、治療方針決定において重要である。生活の質と延命のどちらを優先するか、現在の健康と未来の健康のどちらを優先するか、という2つのトレードオフ(一方を追求すれば他方を犠牲にしなければならない状態)について、価値観の優先順位付けをするための質問票は、日本人の高齢がん患者の治療方針決定において有用である可能性が示された。高齢がん患者を診療する医療者は、高齢者の標準治療や治療適応の判断、治療リスクの評価など、治療選択に困難を感じている一方で、認知症への対応、身体併存症の管理、社会的支援の評価、家族の介護力など、介護ケアについても困難感を感じていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人の高齢がん患者の治療方針決定において、生活の質と延命のどちらを優先するか、現在の健康と未来の健康のどちらを優先するか、という2つのトレードオフ(一方を追求すれば他方を犠牲にしなければならない状態)について、価値観の優先順位付けをするために海外で作成された質問票の日本語訳を作成した。このツールを用いることで、高齢がん患者の治療方針決定において、患者・医師コミュニケーションを促進し、患者中心の医療の実現に資することができると考えられる。
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