研究課題/領域番号 |
19K16956
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
越智 朋子 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (60773273)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ナノDDS造影剤 / リポソーム / ヨード造影剤 / ナノDDS / イオパミドール内包内包リポソーム / 造影剤腎症 |
研究開始時の研究の概要 |
ナノDDS造影剤であるイオメプロール含有リポソーム(IPL)を開発し、腎毒性を低減させることを研究の目標とする。次のように研究を進める。 I. 高濃度のIPLを安定的・大量に調製する方法を確立する。II.腎不全モデルラットにIPLを投与し、生化学的・組織学的に腎への影響を評価する。III.IPL投与ラットの血中・尿中のイオメプロール濃度を算出し、IPLの体内動態を推定する。IV.IPLによるラットの経静脈的造影CTを撮像し、各臓器の描出を評価する。V.肝腫瘍モデルラットに対しIPLによる肝動脈造影、経静脈的造影CTを施行し、腫瘍の描出を評価、またIPLの適正使用量・投与方法の検討を行う。
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研究成果の概要 |
未処置ラット、5/6腎摘出ラットにイオパミドール、イオパミドール含有リポソーム(IPL)を投与し、腎機能への影響を評価した。この結果、イオパミドール大量投与群では、未処置ラット、5/6腎摘出ラットともに造影剤投与後に腎機能の悪化が見られたが、腎不全モデルである5/6腎摘出ラットにIPLを大量に投与しても腎機能への影響や腎の組織学的変化は見られず、イオパミドールに比べてIPLの腎毒性が低いことが示された。 これまでの結果に文献的な考察を加えて論文にまとめ、投稿を予定している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
画像診断は病態を低侵襲に可視化・診断し、治療へ応用していくため不可欠となっている。高い精度の画像診断を行うために造影剤の使用が必須となっているが、その中の一つヨード造影剤の副作用である腎毒性は、高齢者、慢性腎不全、糖尿病患者の増加が顕著な本邦においては解決が急務な重要な課題の一つであり、腎毒性を低減できるヨード造影剤の開発が期待されている。 本研究は、最新のナノテクノロジーを用いたドラッグデリバリーシステム(DDS)であるリポソームにヨード造影剤を内包させることで、腎毒性を低減するナノDDS造影剤を開発し、その体内動態の解明と画像による可視化を実現し臨床応用することを目的とする。
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