研究課題/領域番号 |
19K16987
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
寺田 幸誠 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (50782835)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 石灰化結節 / 脂質性プラーク / 近赤外線スペクトロスコピー / 光干渉断層法 / 石灰化結節病変 / 光干渉断層法(OCT) / 近赤外線スペクトロスコピー法(NIRS) / 心臓MRI / 冠動脈壁ずり応力(WSS) / 数値流体解析モデル(CFD) / 急性冠症候群 / 石化化結節 / 数値流体解析 |
研究開始時の研究の概要 |
冠動脈イベントは末期腎不全患者の死因の半数を占めるため、発症機序の解明は重要課題である。冠動脈壁ずり応力の解析が可能な数値流体解析モデルを開発し、石灰化病変の形態、壁ずり応力、内皮障害、血小板活性の関係を多面的アプローチにより明らかにし、末期腎不全患者における冠動脈イベント発症機序を解明する。そのため、三次元光干渉断層法を利用した数値流体解析モデルを開発し、拍動流解析実 験装置にて検証を行う。末期腎不全患者の冠動脈に、三次元光干渉断層法および数値流体解析モデルを適用し、病変形態、壁ずり応力、血栓付着部位、血液マーカーによる内皮障害や血小板活性の評価を行い、冠動脈イベント発症機序を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究を通して、冠動脈壁ずり応力(WSS)の解析が可能な数値流体解析モデル(CFD)を開発し、石灰化結節病変の形態、壁ずり応力、内皮障害、血小板活性の関係を明らかにし、末期腎不全患者における冠動脈イベント発症機序を解明することを目指している。2019年度は生体内での石灰化結節病変の診断アルゴリズム開発を行った。具体的な方法は、急性心筋梗塞症例に対して、冠動脈血行再建術治療時に光干渉断層法(OCT)、ならびに近赤外線スペクトロスコピー法(NIRS)を用いた冠動脈責任病変における組織形態の評価を行った。上記の異なる特性をもつ血管内イメージングデバイスを用いることでより正確な診断アルゴ リズムの開発を試みた。急性心筋梗塞の成因の一つである石灰化結節を正確に生体内で同定するアルゴリズムの作成に成功した。2020年度は、上記アルゴリズムを通して、急性心筋梗塞の成因として重要である石灰化結節の冠動脈形態性状ならびに組織性状を同定した。さらには、微小循環障害の影響を評価する目的で、対象患者に対して心臓MRI検査を施行し、脂質含有量が微小循環障害の発生に強く影響することを同定した。上記内容を循環器雑誌Eurointerventionに投稿した。2021-2022年度は、上記アルゴリズムを通して、石灰化結節を起因とする急性心筋梗塞症例の予後を追跡した。上記の結果、脂質含有量に富んだ石灰化結節症例の予後は不良であることを学術誌に投稿している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
冠動脈壁ずり応力(WSS)の解析が可能な数値流体解析モデル(CFD)を開発し、石灰化結節病変の形態、壁ずり応力、内皮障害、血小板活性の関係を明らかにし、末期腎不全患者における冠動脈イベント発症機序を解明することを目指している。初年度である2019年、急性心筋梗塞の成因の一つである石灰化結節を正確に生体内で同定する方法の開発を目指し、三次元光干渉断層法(OCT)に加えて近赤外線スペクトロスコピー法(NIRS)を用いたアルゴリズムの作成に成功した。アルゴリズムの診断精度を評価にも成功した。上記結果から石灰化結節の形態特性を評価し、CFDモデルの開発に当たった。しかしながら、3D-OCT画像の描出の問題から、断念している。石灰化病変における冠動脈イベント発症機序の解明は困難と判定した。本研究の方向性として、石灰化結節の生体内での正確な同 定アルゴリズムの作成、診断、予後解明とした。しかしながら、石灰化結節は急性心筋梗塞の5%程度と稀であり、統計学的差異を示す症例数の確保に難渋している。
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今後の研究の推進方策 |
光干渉断層法(OCT)に加えて近赤外線スペクトロスコピー法(NIRS)を用いたアルゴリズムを基に石灰化結節の同定を行い、石灰化病変における冠動脈イベント発症リスクの解明、予後解明を2022年度に引き続き、本年も継続して行う。
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