研究課題/領域番号 |
19K17007
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
蓮池 裕平 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (90838351)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 筋強直性ジストロフィー / 骨格筋障害 |
研究開始時の研究の概要 |
筋強直性ジストロフィー(DM)では異常伸長リピートをもつRNAの毒性が示唆されているが、最も重要な症状である進行性筋萎縮の原因は解明されていない。本研究ではDMでの骨格筋障害機構の解明に最適な細胞モデルを構築し、異常RNAが筋分化障害や早期細胞老化現象を引き起こす機序を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
筋強直性ジストロフィー1型(DM1)は、CTG塩基繰り返し配列の異常伸長が原因の遺伝性疾患であるが、DM1の重要な症状である進行性筋萎縮の詳細な機構は解明されていない。DM患者由来筋芽細胞では早期増殖障害が報告されているが、患者由来細胞での解析には限界がある。今回われわれはこうした早期増殖障害の機序を明らかにするため、条件付きで異常伸長リピートRNAを発現させることが可能なモデル細胞を構築した。これらのモデル細胞ではテロメア短縮と直接関連しない早期老化が引き起こされた。さらに、毒性RNA発現は、ミトコンドリア機能障害、過剰なROS産生、DNA損傷応答を引き起こすことを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DM1患者は、筋肉の衰え、認知機能障害、白内障、前頭部禿頭、内分泌異常などの早老症に類似した症状を呈する。本研究では、最適なヒトDM1細胞モデルを作成し、異常RNAの発現がテロメア非依存的なメカニズムで細胞老化を誘導することを実証した。また、その老化メカニズムの一端を明らかにした。異常伸長リピートをもつRNAに起因する老化誘導因子を標的とした介入は、DM1における早老症と類似した症状に対する治療薬につながる可能性がある。
|