研究課題/領域番号 |
19K17038
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
東山 雄一 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10722449)
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研究期間 (年度) |
2020-03-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | パーキンソン病 / 仮面様顔貌 / 表情解析 / 脳画像解析 / 画像解析 / 認知症 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病(PD)の徴候として有名な仮面様顔貌は,これまで単純な運動障害と位置付けられ,近年注目されているPDの認知機能障害との関連については検討されていなかった.そこで我々は,最新のmotion capture技術を応用した表情解析技術を用いてPD患者の表情変化を定量化し,各種認知・情動検査と比較することで,仮面様顔貌が純粋な運動機能障害ではなく,扁桃体・海馬の変性に起因した認知・情動障害を反映した症候であることを明らかにしてきた.次に我々は,前向きコホート研究を行い,仮面様顔貌が将来の認知機能低下および認知症発症を予測する新たな疾患バイオマーカーのひとつである可能性を検証する.
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研究成果の概要 |
パーキンソン病(PD)の徴候として有名な仮面様顔貌は,これまで単純な運動障害と位置付けられ,認知機能障害との関連については検討されていなかった.そこで我々は,最新のmotion capture技術を応用した表情解析技術を用いてPD患者の表情変化を定量化し,各種認知・情動検査と比較する縦断研究を通して,仮面様顔貌が将来の認知機能低下・認知症発症を予測する新規バイオマーカーのひとつである可能性を検証した.横断解析の結果から,仮面様顔貌は海馬‐扁桃体ネットワークの障害に起因した近時記憶障害などの認知機能障害と関連していることが示唆された.今後もデータ取得とともに縦断データの解析を継続する予定である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PDに伴う認知症(PDD)は日常生活に支障をきたすことは言うまでもないが,生命予後を左右する大きな障害因子の一つであることも明らかとなっており,認知症予測マーカーの開発は,適切な治療介入のタイミングを考える上でも極めて重要といえる. PDD進展予測マーカーの開発は国内外で非常に注目されている一方で,仮面様顔貌について着目した研究はこれまでにない. さらに我々が採用したmotion captureを用いた表情定量解析は,特別な技術を必要としない自動解析法であり,本研究は国内外の研究領域のみならず,日常臨床へも新たなインパクトを与えることが期待される.
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