研究課題/領域番号 |
19K17044
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
井口 直彦 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (50838232)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Danon病 / オートファジー / 神経変性疾患 / 脳オルガノイド / オルガノイド / CRISPR/Cas9 / ダノン病 / 神経難病 / ライソソーム / 自己貪食空砲 |
研究開始時の研究の概要 |
神経疾患では複数の希少難治性筋疾患が指定難病として認定されているが、病因不明の疾患は多い。中でも「自己貪食空胞性ミオパチー」の一つであるDanon病は根治療法のない致死性疾患で、身体障害度は重度である。病態には生体防御の機構として注目されるオートファジー分子機構の関与が疑われ、病理学的に極めて特徴的な自己貪食空胞を有する。オートファジーには未解明の部分が多く、特に筋組織での研究は進んでいない。本研究計画では、これまでの研究や症例の集積をもとに、ヒトiPS細胞から樹立されたヒト脳オルガノイドや、CRISPR/Cas9によるゲノム編集などの新技術を導入してDanon病の病態解明を行うことを目指す。
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研究成果の概要 |
ヒト多能性幹細胞から脳オルガノイドを作製し、低酸素条件でのストレス下での遺伝子発現応答を明らかにした。大脳皮質モデルとされる脳オルガノイドとは異なる、脳幹オルガノイドの作製法を樹立しその特性を明らかにした。ALSの原因遺伝子であるC9orf72の非翻訳領域のリピートから産生されるポリペプチドが、核内輸送受容体であるKapβ2の相分離制御機能を破綻させることを明らかにした。また、Danon病の原因遺伝子であるLAMP-2がオートファジー破綻にどう関与しているかは不明な点も多く、相互作用解析を通してLAMP-2機能の研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果から、神経筋疾患のモデルとなり得る脳オルガノイドについて、低酸素ストレス下での反応を検討し、また脳幹オルガノイドの作製法を樹立し、特性を明らかにした。今後の脳オルガノイドの神経筋疾患モデルとしての利用や、ストレス下での反応の検討を含めた病態解明、治療法の開発へ寄与することが期待される。
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