研究課題/領域番号 |
19K17045
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
東 覚 獨協医科大学, 医学部, 助教 (20813702)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アルツハイマー / アミロイドβ / BACE1 / クラスリン非依存性エンドサイトーシス / Taxilin / 細胞内小胞輸送 / βアミロイド / クラスリン |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化人口の増大によってアルツハイマー病患者が急激に増加しているが、根本的な治療法は未だ開発されていない。アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβの産生に関わる切断酵素であるBACE1は、クラスリン非依存性エンドサイトーシス(CIE: Clathrin Independent Endocytosis)経路と呼ばれる細胞内輸送を経てAPPを切断することが明らかとなっているが、その詳細は不明な点が多い。そこで本研究ではCIE経路によるBACE1細胞内輸送機構の解明を目指し、アルツハイマー病発症メカニズムに迫る。
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研究成果の概要 |
本研究課題の目的は、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβ(Aβ)産生に関わる切断酵素BACE1の細胞内輸送機構と活性機構を明らかにすることである。生化学・分子生物学的実験を行い検討した結果、BACE1は、クラスリン非依存性エンドサイトーシス経路のカーゴ分子であることが示唆された。またBACE1は小胞輸送関連分子であるγ-Taxilinによるチューブ様リサイクリングエンドソーム(Tubular recycling endosome: TRE)への輸送制御を受けていることが示唆され、その輸送制御がAβ産生に影響を及ぼす可能性が見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会である日本には約100万人以上もの認知症の高齢者がいると考えられ、その約半分がアルツハイマー病患者であるとされている。そのため、有効な治療薬の早期開発が求められている。そのような状況下でBACE1が標的分子として着目され、BACE1阻害剤の開発が進められている。一方で、BACE1の細胞内動態についての詳細は不明であった。本研究はそのBACE1の細胞内動態と制御候補分子を見出すとともにAβ産生との関係性などの基礎的な知見を提供することができたと考えられる。
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