研究課題/領域番号 |
19K17046
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
|
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
徳重 真一 杏林大学, 医学部, 助教 (30814561)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 視線解析 / 認知症 / アルツハイマー病 / 瞳孔面積 / 眼球運動 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化社会を迎えたわが国では認知症の患者が増加し、認知症を早期に診断して治療する方法の開発が求められている。われわれは、患者の眼の動きの特徴をみることで認知症を早期診断できるのではないかと考えている。なぜなら、ヒトは物を見るときに無意識に視線を動かしており、その動きは脳によってコントロールされるからである。本研究では、様々なタイプの認知症の患者で、視線の動かし方に違いがあるかどうかを明らかにすることを目指す。本研究で得られた知見をもとにすれば、視線の動きの特徴から認知症を早期に診断でき、早期治療で進行を抑えることにより、認知症患者がより長く人生を楽しめるような社会を作ることができる。
|
研究成果の概要 |
視線解析が認知症の診断に有用かどうかを検証するため、アルツハイマー病患者および健常高齢者を対象として、視覚記憶課題および視覚探索課題を施行し、その眼球運動を記録した。結果として、アルツハイマー病患者では健常者と比較して、図形の重要な部分を見ない、目標物を探索する際に長時間を要する、探索中の瞳孔径が拡大しない、といった特徴があることが判明した。これらの結果から、視線解析がアルツハイマー病の診断に有用であることを示すことができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の結果から、アルツハイマー病の診断方法の一つとして視線解析という新たな手法を利用することが有用であることが分かった。現在、高齢化社会の到来によって認知症の患者数が増加し、特にアルツハイマー病はその中でも最大の患者数を占めているが、アルツハイマー病の治療成績を上げるためには早期診断が必要とされ、その方法が問題となっている。本研究の成果は、この早期診断を実現することに貢献するものであり、ひいてはアルツハイマー病の治療成績の改善にも寄与する可能性がある。
|