研究課題/領域番号 |
19K17073
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
砂田 尚孝 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (30809398)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | レビー小体型認知症 / 認知症を伴うパーキンソン病 / 介護者負担 / DLB / PDD / NPI-Q / レビー小体病 / 治療反応性 / 個別化医療 / 抗認知症薬 / 介護負担 / 治療効果 / ゲノム情報 / ドネペジル / 薬物療法 |
研究開始時の研究の概要 |
レビー小体型認知症(DLB)は2017年に新しい診断基準が発表され、バイオマーカーの所見が重要視されるようになった。今後、バイオマーカーを重要視した診断基準からDLBの診断の感度、特異度が向上し、DLB患者は増加する可能性が十分にある。DLBの治療薬として、ドネペジルが唯一承認されており、その血中濃度はCYP2D6の遺伝子多型やCHAT遺伝子の一塩基対多型(SNP)に影響を受ける。本研究はDLB患者において、遺伝子情報に基づく薬理遺伝学の観点から、ドネペジルの治療反応性に関して検証をする前向き試験であり、遺伝子情報を元にしたDLB患者の個別化医療の一助となることを目的とする。
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研究成果の概要 |
薬効検証に必要な定期受診がCOVID-19の情勢に左右され困難で、他の因子で介護者負担の検証を行った。レビー小体型認知症(DLB)は、認知症を伴うパーキンソン病(PDD)と同一のスペクトラムに属し、アルツハイマー型認知症では、糖尿病(DM)が介護者負担と関連する。 DLB及びPDDに対して、DMと介護者負担の関連を検証した。介護者の負担度得点は、DM群で非DM群と比較し高値にあったが、有意差は認めなかった。1型DMが有病率より高く、探索的検証を行い、1型DM群の負担度得点は、他の群より高値にあったが、有意差は認めなかった。介護者負担に関連する因子は明らかにならなかったが、今後も知見の集積を行う。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー型認知症(AD)と比較し、レビー小体型認知症(DLB)及び認知症を伴うパーキンソン病(PDD)は知見の集積が少ない。レビー小体病理は、認知症患者の剖検例で40%以上と多く認めている。バイオマーカーを重要視した診断基準から、適切な診断により、DLB及びPDDの患者数は増加が予想され、本研究の知見は学術的意義が大きいと考える。また、DLB及びPDDに対して、ADの分野でも注目されている糖尿病の因子に着眼点を置き、介護者負担を定量化し、知見の集積及び検証を行ったことは、エビデンスを構築する上で重要であり、認知症患者が地域社会で安定した生活を送る上でも社会的意義が大きいと考える。
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