研究課題/領域番号 |
19K17081
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
仲田 祐介 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (40836962)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 統合失調症 / 治療抵抗性統合失調症 / 自閉症スペクトラム障害 / オキシトシン / バソプレシン / 陰性症状 / 社会認知機能 / 神経認知機能 / 自閉症的特性 / 病態 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、統合失調症と自閉症スぺクトラム障害の相関性に着目し、両疾患における疾患横断的研究を行う。 特に、治療抵抗性統合失調症と自閉症スペクトラム障害において相同性が高いと仮定し、統合失調症を寛解統合失調症と治療抵抗性統合失調症に細分化した上で比較を行い、治療抵抗性統合失調症の病態を検討することを本研究の目的としている。 その足掛かりとして、社会認知機能や情動・ストレスに対する作用を有し、自閉症スぺクトラム障害との相関性で着目されている、オキシトシン系/バソプレシン系の生物学的マーカーを、寛解統合失調症、治療抵抗性統合失調症、自閉症スペクトラム障害で検討する。
|
研究成果の概要 |
本研究は、統合失調症とオキシトシン/バソプレシン系システムとの相関性を検討した研究であるが、とりわけ、通常の抗精神病薬の治療に対して反応に乏しい治療抵抗性統合失調症の病態に焦点を当てて実施された。結果としては、オキシトシン受容体の一塩基変異、血清オキシトシン濃度と統合失調症の陽性症状・陰性症状との相関、社会認知機能との相関性が認められた。またバソプレシンについても、バソプレシン受容体一塩基変異と陰性症状や社会認知機能との相関性が認められた。これらの結果から、治療抵抗性統合失調症の病態の一部にはオキシトシンやバソプレシンが関与していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、通常の抗精神病薬の治療に対して反応に乏しい治療抵抗性統合失調症の病態に焦点を当てて施行された。結果としては、治療抵抗性統合失調症は自閉症的特性が高いこと、また治療抵抗性統合失調症の病態の一部にはオキシトシン/バソプレシン系システムが関与していることが示唆された。 これらの知見からは、自閉症スペクトラム障害の治療アプローチが治療抵抗性統合失調症に対しても有効である可能性が考えられ、治療抵抗性統合失調症に対する新たな治療選択肢を提起するものである。
|