研究課題/領域番号 |
19K17088
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
磯部 昌憲 京都大学, 医学研究科, 助教 (10777981)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経性やせ症 / 反社会的行動 / MRI / 前頭極 / 行動変容困難 / 摂食障害 / 脳機能的MRI / 反社会行動 / 罰への感受性 / 行動変容 / 認知的柔軟性 |
研究開始時の研究の概要 |
神経性やせ症患者では万引き行為が多く認められることが知られるが、その原因は未だ不明であり、有効な治療法も存在しないのが現状である。本研究では、神経性やせ症患者と健常被験者を対象に、万引き行為の状況を模した脳機能的MRI(fMRI)課題における、行動変容困難に寄与する脳領域の関与と罰への感受性の影響について検討し、神経性やせ症患者に万引き行為を多く認める原因に迫る。更に報酬や罰への感受性に関する心理検査や心理実験課題を実施し、背景要因を多角的に解析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、神経性やせ症患者は行動変容に困難を抱え、失敗して望ましくない結果を受けた直後に行動を維持してしまう傾向があること、患者群で特徴的な行動パターンは食事制限の重症度と相関することが明らかとなった。また、心理検査結果からは患者群において罰への感受性が低いこと、脳機能的MRIの結果からは行動変容を支える発想の流暢性が患者群において低く、前頭極の機能的結合が寄与することが、合わせて示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経性やせ症患者に多くみられる万引き行為の背景にある要因を明らかにし、再犯抑止のための治療ターゲットを確立することを目的とするもので、将来的には新規介入方法の開発を目指す。本研究の知見から、AN患者における行動変容困難の背景に前頭極の寄与が明らかとなり、これによって食行動や社会的問題行動の変容が困難な患者に対する経頭蓋的反復磁気刺激法 (rTMS)等を用いた治療的介入の開発につながると期待される。
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